[国連 17日 ロイター] 国連の専門家パネルは、北朝鮮が武器関連の輸出などをシリアとミャンマーに行った可能性について調査を進めている。ロイターが17日に確認した機密報告書で明らかになった。
報告書は今週初め、国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会に提出された。同パネルは報告書で、北朝鮮が「国連の(制裁)決議に対する違反を続けている」と指摘。「加盟国から、核関連や弾道ミサイルの取引に関わる報告はなかった」とする一方で、武器や高級品の違法取引についての報告はあったとした。
フランスによる今年4月の報告によると、同国は2010年11月、北朝鮮を出発してシリアに向かう予定だった武器関連輸出を阻止した。輸送品目は銅の棒や板とされていたが、実際に運ばれていたのは武器に使用される円板や銅製品、ロケット弾製造に使用可能なアルミ合金管などだったという。
このほか同パネルは、北朝鮮がミャンマーと武器輸出などで協力している可能性も調査中だとしている。ミャンマー大統領が、核兵器を含む全ての兵器について「北朝鮮と協力していない」と発言したことは認めた上で、「他の禁止されている分野で両国が協力している可能性がある」と懸念を示した。