文部科学省は、東京電力福島第一原発の事故による東京湾の海水汚染調査を実施し、22日、結果を初めて発表した。湾の中央付近でセシウム137の濃度は基準値を大幅に下回ったが、事故前の約6倍だった。
発表したのは、15以上の調査地点のうち、川崎港と袖ケ浦沖の間の1地点のみ。セシウム137の濃度は海水1リットルあたり0.0098ベクレルだった。海上保安庁が2009年にこの付近で調べた0.0016ベクレルと比べ、6.1倍だった。法に基づく基準値は50ベクレル。
東京湾では、大学など研究機関の調査で、河川から流れ込んだ放射性セシウムが海底の泥から検出されており、政府も4月から新たに調査していた。残る地点の値も順次発表する。