(cache) 在フィリピン日本国大使館

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平成24年01月26日

草の根・人間の安全保障無償資金協力

生計向上2案件に係る 贈与契約署名式

 

 

 

1月26日、卜部敏直駐フィリピン大使は、北サマール州カタルマン市に位置する東フィリピン大学のマー・デ・アシス総長及びベンゲット州ラ・トリニダッド町に位置するベンゲット国立大学のベン・ラディラッド総長との間で、両大学が推進する生計向上事業(以下1.及び2.の事業)を支援する草の根無償案件の贈与契約に署名しました。

 

両大学では、地元の産品を生かした加工品を製造するための技術指導を行っており、今回の支援では、そのような技術の研修を行う施設を建設します。これによって、地域の技術力が向上し、住民の生計向上につながることが期待されます。

 

本件事業のような貧困層の生計向上に資する支援を含む草の根・人間の安全保障無償資金協力は、日本政府が推進している「人間の安全保障」の確保に資するものであり、フィリピンでは1989年から現在に至るまでの間に、計456件の事業を実施してきています。本件事業は、我が国とフィリピンとの間の戦略的パートナーシップを更に強化することにも資するものです。

 

1.「 北サマール州におけるココナッツ・センター建設計画 」

北サマール州カタルマン市 の東フィリピン大学の敷地内に、高付加価値のココナッツ製品を作る技術をココナッツの生産農家に対して教える訓練センターを建設します。ココナッツの木の幹や果実の殻は、以前は捨てられていましたが、現在ではこれを加工して、マット、カーペット、ロープ、釣り用ネット等を作る技術が確立されています。建設される訓練センターでは、年間約350名のココナッツ農家が、こうした製品を作る技術を学びます。これによって、農家の生産性が向上し、収入の向上につながることが期待されます。資金供与額は、 109,503米ドル(約970万円)です。

 

2.「ベンゲット州ラ・トリニダッド町における食品加工施設建設計画」

 ベンゲット州ラ・トリニダッド町は、イチゴの栽培で有名であり、ベンゲット国立大学は、地元の小規模食品加工業者に対して、ジャム等のイチゴの加工品を製造する技術を教えてきました。本件事業では、同大学の敷地内に食品加工施設を建設し、こうした取り組みの強化を図ります。清潔な施設で製造される加工品は、フィリピン食品医薬局の認可が得られることが見込まれ、それによって加工品の信用及び販売価格が向上し、地域住民の収入向上につながることが期待されます。 資金供与額は、107,806米ドル(約960万円)です。

 

 

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