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 薬の服用後に激しいアレルギー症状を起こしたために、その後ずっとその薬の服用を避けている方がおられます。加齢とともに病気に対し薬を使わざるを得ない状況が生じてきますが、内服できないために病気の治療に差し支えることがあります。しかし、薬を飲めないと思い込んでいる方の多くは、くわしく検査をすると本当は薬アレルギーではなく、服用可能な場合があります。

この病気を考えるには、乳児期と、幼児期、成人を区別して考えるのが良いと思われます。
乳児期:
 生後まもなくから発症することもあれば、半年を越えてから発症する場合もあり経過もまちまちです。早く始まってすぐ治ることもあれば、長引く場合もあります。また、遅く発症して早く治ることも、長引くこともあるのです。ほとんどの乳児湿疹は自然に治癒するものですので、出ている症状をすべて抑えきってしまう必要はありません。しかし、痒みが強くて引っ掻きによる悪化がある場合や、睡眠が十分にとれないような時にはそれらから開放するために積極的な治療で症状を抑える必要があります。苦痛が除かれる程度の治療をして自然に治るのを待つのというのを基本方針としてよいと思われます。
幼児期:
 悪化要因を探して、それに対応するなどの対策を取りながら長期的な経過の基に治療するという考えが必要です。乳児期の湿疹が残って続く場合と幼児になって初めて発症する場合があります。いずれにしろこの年齢は痒ければ思いのまま引っ掻く年齢ですので、掻破が激しい場合は対応が難しくなります。痒みを起こさず引っ掻きをうまく減らす生活上の工夫がなくては治療ができません。
少年期:
 概して少年期は、アトピー性皮膚炎の症状が軽くなり、重症のかたは極めて希です。
思春期・成人期:
 思春期以降は、社会との関与が大きくなりそれだけ精神的要因が症状に深く関係してきます。社会的制約により充分な治療ができないこともあり、個人の生活背景を考えながら治療する必要が生じてきます。
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診療内容
2. 蕁麻疹
 蕁麻疹は何らかのきっかけがないと発症はしませんが、このきっかけを誤解している人がたくさんおられるようです。多くの人が食物に原因を求めるようですがそうではありません。体に対する何らかの免疫刺激となる誘因があって、一種のアレルギー状態のなったのが蕁麻疹なのです。
アレルギー状態は、一般のアレルギー検査で検出できる場合とできない場合がありますが、どのような意味のアレルギー状態にあるのかを理解しておく事が治療上大切です。
 1. アトピー性皮膚炎
 最近のアトピー性皮膚炎は、むかしのようにステロイドを塗りさえすれば解決するというようなことはなくなり、生活様式、精神的・身体的環境、治療歴などが関連する複雑な様相を呈するようになっています。
じんましん
多汗症(手、足)
食物アレルギー
薬アレルギー
 食物アレルギーは本来、湿疹とは別の病気ですが、乳児湿疹の一部に伴っていることがあります。
 乳児湿疹に伴う食物アレルギーのときには、血液検査による抗体価のみを参考に制限すると、事実と異なる場合があり、不必要な摂取制限により発育に支障をきたす事もありますので、食物制限には複数の検査に基づく正しい判断が必要です。
3. 食物アレルギー
症例紹介

1.  ステロイド軟膏副作用からの回復例

2.  ステロイド外用なしで経過をみた乳児アトピー性皮膚炎の例

3.  無ステロイド治療で重症化した乳児アトピー性皮膚炎の例


4.  手掌のイボが汗の抑制で治癒した例

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 イオントフォレーシスは、手や足の裏などの多汗部位を水道水に浸し、弱い電流を流して汗腺の働きを抑制します。治療は週に一回くらいから始めます。止めると再発する場合があるので継続治療が必要です。重篤な副作用はありませんが、治療中は少しピリピリとした刺激を感じる方もあります。
 この治療は保険適応です。
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