直木賞作家で「お金もうけの神様」とも呼ばれた経済評論家の邱永漢(きゅう・えいかん、本名丘永漢)さんが16日午後、心不全で死去した。88歳だった。葬儀は近親者で執り行う。喪主は妻丘亜蘭(あらん)さん。後日、「お別れの会」を開く予定。
植民地下の台湾で中国人の父と日本人の母の間に生まれた。東大卒業後、台湾独立運動に関わり香港に亡命。亡命生活を描いた「香港」で、1956年に直木賞を受賞。株や不動産に関する著述、講演活動で「お金もうけの神様」と呼ばれた。「食は広州に在り」など食にまつわる著作でも知られた。