亀岡暴走:遺族が独自調査 住民に聞き取り
毎日新聞 2012年05月22日 15時00分(最終更新 05月22日 15時08分)
京都府亀岡市で集団登校の列に軽自動車が突っ込み、児童ら10人が死傷した事故の遺族らが、現場で救護に当たった地元住民を探し出し、感謝の意を伝えるとともに事故の状況を聞き取った。悲しみの中、「最期の瞬間を知りたい」という思いに突き動かされ、真相解明への努力を続けている。
死亡した小谷(おだに)真緒さん(7)の父真樹さん(29)と、松村幸姫(ゆきひ)さん(26)の父中江美則さん(48)ら4、5人。今月中旬、手分けして現場近くの民家を20軒近く訪ね歩いた。「あの日のことを教えてください」。10軒ほどで話を聞くことができた。
その後、被害者全6家族と住民6人が近くの公民館で会合を開いた。小谷真樹さんらによると、住民らは道に倒れた児童ら一人一人に付き添い、毛布を掛けたり、声をかけ続けた。凄惨(せいさん)な現場を見たショックから体調を崩した住民もいたが、「自分たちも苦しいが、被害者が前に進めるなら」と協力したという。