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【千葉】

敷地内にコンクリ箱 放射性焼却灰仮保管 柏市、住民説明会で方針

灰の仮保管に、コンクリート製の建造物で厳重な安全策を施すことを強調する秋山浩保市長=柏市で

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 柏市の清掃工場「南部クリーンセンター」(同市南増尾)で放射性セシウムを含むごみ焼却灰が発生している問題で、市は十三日、近隣住民向けの説明会を開き、灰の仮保管施設として、敷地内にコンクリート製の建造物を設置する方針を初めて明らかにした。

 説明では、ごみ収集車ガレージを一部取り壊し約四百平方メートルを確保。通常は下水道に使われるコンクリ製の高さ四・六メートル、幅六メートル、長さ一・五メートルの長方形の筒を三十三個連結し、固めた灰を詰めたドラム缶約千五百本を格納する。工場内にあるドラム缶を一気に運び込んだ後、開口部を密閉する。筒は三十センチの厚さで放射線を遮へいでき、水漏れ対策も講じる。

 同工場では原発事故後、通常の埋め立て処分が可能な国の基準(一キログラム当たり八〇〇〇ベクレル以下)を大きく超える灰が発生。八日までに発生した灰はドラム缶千三百五十四本分で、建物内に場所を工面して置いているが、置き場は限界に達していた。

 県が一時保管場所の候補地とする手賀沼終末処理場は、地元自治体などの反発で難航。工場内の保管スペースもなくなることから、二十日には焼却は三たび停止することにしている。

 説明会に集まった市民約百三十人からは「100%安全でも反対だ」などと反発の声が上がった。しかし、秋山浩保市長はごみ処理継続のため「だめだと言われても進めさせていただきたい」と強い決意を述べた。市は一般市民向けの説明会も開いた上で、早期に工事着手したい考え。 (横山大輔)

 

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