今朝の佐賀新聞論説に反論
今朝の佐賀新聞の論説(社説)は酷かった。決めつけ、乱暴のオンパレード。これだと、小学生の作文の方がはるかにましだ。

まず、日本図書館協会の指定管理者制度導入に否定とあるけど、今、現に指定管理者で頑張っている他の公立図書館のメリットには何一つ触れていない。問題点や課題に関しては、「10年以上先の需要や必要性を見越した蔵書選び」なんてそんなの図書館だってできないよ。図書館を含む公務員にできないことを民間企業ができないからと言って、それを問題だというのは、どうかしている。

さらに、「民間の専門性を活かして運営を改善し、経費節減にもつなげる指定管理者制度の発想と図書館は相いれないとする。」ってあるけど、記者会見でも再三言いましたが、武雄市立図書館の場合は、図書館運営費を年間1億4500万円のうち、最低1割削減して、かつ、朝9時から夜9時まで、365日開けるって言っているのに、この私たちが言っているのには何も触れない。

しかも、汚いのは、語尾が「という。」「とする。」って誰がそんなこと言っているの?明示すべきでしょ。しかも、他者や第三者の意見じゃなくて、ここはコアの部分だと思うからこそ、社説に書いているわけで、小野さん、しっかり、ご自身の意見を書けばいいと思う。

次に問題は、「CCCがどの程度の雑誌や文具を扱うかは分かっていないが、本格的なら例がないという。この構想には地元同業者に反発もある。」ってあるけど、ここも酷い。いつから佐賀新聞は地元同業者とグルになった利権集団になったんですか?

私は市民価値の向上を考えたい。書店は、ただ単に雑誌を並べるだけでは無く、ポップ等をつけることによって、自分の書店で買ってもらうようにしなきゃ。それが競争というものだと思います。文具もしかり。地方の書店で生き残って頑張っているところは、例外なく、そうしている。僕は部類の本好きなので、出張をした際には、可能な限り、名物書店に行きますが、品揃えや見せ方、あるいは対面サービスなどすごいです。

お次に、個人情報の問題。これは会見でも言いましたが、どんな形をとるにしても、利用者の「同意」をきちんと取ります。そして、Twitterでも書いたかな、メディアにはもう伝えていますが、今の既存のTカードを使う人と今の図書館カードの機能そのままを保持したカードの2種類を用意する方向で考えています。僕らは考えられる選択肢をしっかり用意する必要がある。しかも、それは繰り返し書きますが、利用者本人の同意をしっかり取ります。

そういう意味では、「図書館の自由に関する宣言」、まこれもまた、blogにも書いたかな、法的拘束力が無い、あるいは、国会決議など実質的な縛りがないなど、この宣言の立ち位置がはっきりしないし、また、おかしなことも書いてあるんでね、うのみにはしませんが、それでも、「利用者の読書事実を外部に漏らさない」、これはそのとおりです。「武雄市在住の42歳、樋渡啓祐が○○、△△、■■という本を借りている。」という情報が外に出たらこれはとんでもない、僕だって嫌です。「その背景を、閲覧履歴が思想調査・・・」と説明しているけど、あのね、カードを強制するなんて誰も言ってないですよ。強制的な思想調査と同意が必要なTカードを一緒くたにしている、暴論です。

また、これだけ訳分からんこと書いて、「要は将来にわたって質の高いサービスを提供することを担保できるか」って上から目線で書いていますが、全然、「要は」になっていない。

最後に、「運営の本質に目を向けた協議が必要だ」ってあるけど、当たり前でしょう。我々は図書館法に位置付けられた図書館機能というのはしっかり守りますし、その部分というのは、しっかり、CCCに今でも伝えています。その上、従来の公共図書館でできなかった様々なサービスを付加していきます。

この小野さん、前も僕の特集を書いたときに、僕と合意した部分をはみ出して書いて、これはこれで、堪え忍んでいたのですが、この人って確信犯だなって思いましたよ。だって、一度も僕に取材していない、要は、佐賀新聞が論説に書くということは、この我々の取組に関して、いちゃもんをつけたということでしょうね。僕はそう理解します。小野さん、新聞人であるのなら、しっかり取材をすべき。少なくとも、毎日や読売、朝日はもの凄く勉強して取材にお越し頂いてますよ。意見とりわけ批判をする場合は、僕だって気が狂うほど勉強しますよ。小野さん、批判がいけないと言っているわけではないですよ。批判の質が思い切り低い。


転じて、今晩、3時間の新図書館構想の説明会。図書館関係者を中心に多くの市民も参加。3時間ですよ、3時間。100人前後集まっておられたんじゃないかな。遠くは福岡県から。頭が下がります。僕自身、エンドレスで良かったんですが、来られた方々から質問が上がらなくなったし、皆さん、一斉に腰を上げられたので、あえなく終了。1時間の説明に対し、2時間の質疑応答。小野さん、来てくださいよ。あなたと違って、とっても素晴らしいご意見が出てました。

私たちは、いろんな意見を踏まえながら、6月市議会に向けて、図書館履歴の扱いなどを含めた新図書館構想の具体案を練り上げていきます。また、6月市議会はぜひ注目してください。

今朝は佐賀新聞のこの社説で、嫌な気分でしたが、早朝、西浦地区の清掃活動、午後、武雄小学校の運動会に参加、塚崎太鼓に感動し、夕方9キロ走って、さらに、深夜に及ぶ3時間の説明会で、言いたいことは言えたし、良い意見も聞けたので、結果プラスでした。市民の皆さんのおかげです。ありがとうございました。
by fromhotelhibiscus | 2012-05-20 23:59 | Trackback | Comments(0)
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