それはとっても古いなって

問題のアンテナは2階の屋根についているので
ハッキリと確認することはできませんが
目を凝らして遠巻きに見た感じでは
アンテナを固定する金具が経年劣化で外れてしまった様子。

周りの家と比べてアンテナの向いている方向が明らかにおかしく
もう片方の金具でかろうじてアンテナが落ちずに済んでいる状態。

アンテナを取り付けてからすでに30年近く経っているらしい。
それはとっても古いなって。
よく見るとマスト（アンテナを支える棒）などもサビサビ…。
例の金具もサビが原因で折れてしまったのでしょう。

金具を直したとしても、また他の部分が壊れてしまいそうです。
むしろアンテナはよく今まで風雨に耐えてきたんじゃないでしょうか。
ということで、アンテナはもう寿命だろうという結論になり
アンテナ全体をまるまる新品に交換してもらうことにしました。

ネットも、電話も、あるんだよ

申し込みは「インターネット」または「電話」でできるようです。
私はいくつか聞きたいことがあったので電話で申し込みました。
女性スタッフの方が対応してくれました。

こういうアンテナ工事で一番心配なのは
工事が終わったあとに予想外の金額を請求されること。
ネットでアンテナ工事に関する話をいくつか読むと
業者や工事内容によっては10万円以上かかったという話もあったので
事前の見積もりが欲しいところです。

申し込みの時に、見積もりについて質問してみたところ
どのような作業を依頼したいのかを話せば
電話でも概算の工事費を教えてくれました。

詳しい見積もりについては
実際にアンテナ工事をしてくれる業者の方が現場に来て
工事前に出してくれるらしい。
無料で見積もりをしてくれるとのことなのでありがたい。

申し込み完了後は
アンテナ工事を担当する業者さんから電話がかかってきて
見積もり（工事日）の日程を決めました。
現場での見積もりに納得すれば
同じ日にアンテナ工事もしてくれるとのこと。
1日ですべての用事が済むというのは便利ですね。

遅刻なんて、あるわけない

予定時間の10分前に業者の方が到着。
10分前集合ですね、流石です。
出張してきた業者の方は1人のみで恐らく30歳前後の男性。
名前がないと文が書きづらいので仮に「山田さん」とします。

山田さんと軽く世間話もしてみましたが反応は薄めでした。
シャイなのかもしれない。だがそこがいい。
（私がふった話題が微妙だったのかもしれない…）

アンテナの状況を説明すると
山田さんは「見積もりを出しますね」と言い
測定用（？）のアンテナを組み立てはじめました。
黙々と組み立てる姿はまさに職人。

アンテナの組み立てが終わると
そのアンテナと測定器のようなものを持ち
ベランダから脚立をのぼりアンテナがある屋根の近くへ。
高所恐怖症の私はその作業を見てるだけで恐ろしい…。

しばらくすると電波の調査が完了して
工事費の見積もりを出してくれました。
旧アンテナ撤去と新アンテナ設置で約3万円とのこと。
ブースター（電波を増幅する機器）の交換が必要な場合は
プラス2万円かかるらしい。

ブースターの交換は必要そうなのかを聞いてみたところ
「できる限りは現在のものを再利用します」とのこと。
利益に走らない山田さん、イイ人そうです。
「それでお願いします」と工事をお願いしました。

アンテナ「私ね、屋根から来たんだよ？」

山田さんは一人でやって来たので
もちろん工事も一人で行います。
屋根の上でテキパキ作業をこなす姿は流石プロ。
私は地上から遠巻きに見守ります。
ひとりぼっちは寂しいもんな…。

アンテナが3つ（VHF1本、UHF2本）が付いた状態の
重いマストを片手で持ちながら
命綱なしで5メートルくらいの脚立を降りてくる山田さん。
こんなの絶対おかしいよ。

後で自分でもそのアンテナを持ってみたけど
私が片手で持つにはかなりの重さ（というか片手で持つのは無理）。
そもそも、私は高所恐怖症なので
5メートルの脚立を昇り降りることすらままならないですけどね。

その後も支線（アンテナを屋根に固定するワイヤー）を張ったり
新しいマストを立てたりと次々に作業をこなしていく山田さん。

新しく取り付けられたアンテナは何だか見覚えがあるアンテナ。
そう、見積もりで使っていたアンテナです。
新品だから最初に組み立ててたんですね。

見積もりの時に使えばアンテナが正常に電波を受信できるかの
動作チェックもできるし確かに一石二鳥。
山田さん、賢いです。

そんなこんなで工事終了。
家にあるすべてのテレビで全チャンネルが映るか
山田さんと共にチェックをしていきます。
電波の受信レベルも問題なく全チャンネルしっかりと映りました。

チャンネルのチェックをしながら
アンテナや電波の状況について疑問点を聞いてみたのですが
冒頭で世間話した時よりもにこやかにたくさん話してくれました。
専門分野だと饒舌（じょうぜつ）になる山田さん。
きっとイイ人に違いない。

工事が料金を生むのなら、みんな払うしかないじゃない

工事が完了したので
最後に工事報告書へサインをして領収書をもらいます。
ブースターの交換は必要なかったようで追加料金なし。
山田さん、やっぱりイイ人でした。

旧アンテナの撤去費用が 7,350円
新UHFアンテナ（20素子）1本の設置費用が 23,100円
合計 30,450円 を支払いました。

アンテナ撤去は1本目が 5,250円 で
2本目以降は1本追加ごとに 1,050円 らしい。
今回の場合はVHF1本、UHF2本なので 7,350円 でした。
（すべてのアンテナが1本のマストに付いていることが前提）

撤去したアンテナの廃棄を依頼する場合は
1本あたり 3,000円 かかるようです。
もし今回依頼したら 3,000円×3本 で 9,000円 ということ。
近所にゴミ処分場があり自分たちで廃棄できそうなので
こちらはお願いしませんでした。

UHFアンテナは20素子のものを1本付けたので 23,100円 でしたが
電波が強い地域で主要局の地デジを見るだけなら
14素子のUHFを1本設置するだけでも大丈夫だと思います。
14素子のものであれば設置費用は 19,950円 になります。
（素子の数が多いほどアンテナの感度が良くなる）



ネットの話を見ていたときには
もっと高額になるのかなと覚悟もしていたのですが
アンテナ代金、その他設置に必要なものをすべて含み
撤去、新設等の作業代を加えてこの額なら納得のお値段。

山田さんが到着してから
すべての作業が終わるまでにかかった時間は約3時間。
出張してくる移動時間もありますから
実拘束時間はもっと長かったと思います。

山田さんお疲れさまでした。
（※ この記事に登場した山田さんは仮名です）

棟梁ドットコムで実際にアンテナ工事を頼んだ方の体験談が
ネットにあまり出ていなかったので今回この記事を書いてみました。
アンテナ工事を考えている方のお役に立てれば
それはとっても嬉しいなって。

　　　→ 棟梁ドットコムのホームページ





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