基準超のホルムアルデヒド検出5月18日 19時28分
埼玉県の行田市と春日部市にある浄水場で採取した処理後の水道水から、国の基準を超える化学物質のホルムアルデヒドが検出されました。
埼玉県は原因を調べるとともに、濃度を下げる対応を取っていますが、状況が改善しない場合、浄水場への取水を停止する可能性があるとしています。
埼玉県によりますと、17日から18日にかけて、行田市にある行田浄水場と、春日部市にある庄和浄水場で採取した処理後の水道水から、国の基準の1リットル当たり0.08ミリグラムを超える、0.096ミリグラムから0.168ミリグラムのホルムアルデヒドが検出されました。
これらの浄水場は、32の市と町のおよそ290万人に水を供給していて、活性炭で吸着させたり、備蓄してある水で薄めるなどして、ホルムアルデヒドの濃度を国の基準以下にしてから送水する対応を取っています。
埼玉県によりますと、仮に薄める前の水を飲んでも健康への影響はないということです。
行田浄水場は利根川から、庄和浄水場は利根川水系の江戸川から水を引き込んでいて、埼玉県ではこれらの浄水場に水を引き込む取水口の上流側に何らかの汚染源があるとみて、原因を調べています。
埼玉県は、濃度を下げる対応で状況が改善しない場合、より上流にある行田浄水場については取水を停止する可能性があるほか、下流側の庄和浄水場についても取水を停止する可能性は否定できないとしていて、その場合、一部の自治体では水が出にくくなるおそれがあるということです。
ホルムアルデヒドとは
ホルムアルデヒドは、樹脂や防腐剤など非常に広い用途に使われる化学物質です。
有害性もあり、吸入すると目や鼻が強く刺激されるほか、濃度が高いと呼吸困難も引き起こします。
また、発がん性もあり、使用にあたってはさまざまな規制が行われています。
厚生労働省によりますと、水道水の水質基準では、1リットル当たり0.08ミリグラム以下と定められています。
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