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東海第二の廃炉求め初面談

2012年05月18日

 日本原子力発電東海第二原発の再稼働中止と廃炉を求めて県に約17万2千人分の署名を提出した各団体の関係者が17日、橋本昌知事と初めて面談した。廃炉に向けて知事の強いリーダーシップを求める出席者に対し、橋本知事は「再稼働の動きが出るとしても一番遅くなるだろうから、その間、原発に対する世論を廃止にリードしていいのか、ちょっと様子を見たい。中立でいたい」と述べた。

 橋本知事はこれまで、機会あるごとに「減原発」の考え方を表明している。面談でも「政府が安全を確約でき、地元も納得できる場所なら、ある程度の基数は動かす必要がある。ただ、それが何基あればいいかは分からないし、東海第二がそうなるかというと、私はいろんな問題があると思う」と語り、再稼働に否定的な考えを示唆した。

 知事と面談したのは、東海第二原発の再稼働中止と廃炉を求める実行委員会や新日本婦人の会県本部、脱原発市民団体などの男女6人。「再稼働すれば県民が減ってしまう」「子どもを守ることを日々考えている」「茨城は全国の重要な食料基地」と1人ずつ意見を述べ、「原発ストップ」への決断を迫った。

 橋本知事は「一番の決定権は国にある」としたうえで、「エネルギー需給の問題もあるが、これからアジアでどんどん原発が増えたときに、原発に関する知見をしっかり持って注文をつける必要がある。(原発全廃なら)そうした研究者が減ってしまう。また、自分の方は『やめます』と言いながら、『減原発』とは言えない」とした。

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