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地方
ホルムアルデヒド 県、高崎市 問い合わせ殺到 群馬
■「水道は大丈夫か」
利根川水系の浄水場で有害物質のホルムアルデヒドが検出され、埼玉県の調査で「高崎市周辺の烏川上流が汚染源となった可能性が高い」と指摘された問題で、県や高崎市には19日、住民からの問い合わせが殺到。汚染源を特定するための採水調査などに追われた。10時間以上にわたり利根川からの取水制限が行われた千代田町にも、役場に住民からの問い合わせが相次いだ。
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高崎市水道局によると、同局には19日、「水道の水は大丈夫か」と心配する市民からの問い合わせが100件以上あったという。
水道局は烏川上流の若田浄水場(同市若田町)と鏑川上流の岩崎浄水場(同市吉井町岩崎)などから取水している。
ホルムアルデヒドが「浄水場の塩素と反応して生成された可能性がある」と報じられたため、浄水場より上流で有害物質が混入したと思った市民から、問い合わせが殺到したという。
一方、水質調査を担当する市環境部は、朝6時半に県から連絡を受け、職員が朝から集まり、対応の検討に入った。
県と高崎市は同日、烏川の岩倉橋、柳瀬橋(一部は藤岡市)、共栄橋▽井野川の宿矢橋と下井野川橋▽鏑川の鏑川橋▽鮎川の鮎川橋(藤岡市)の計7地点で採水調査を実施。職員が橋の上から、バケツのようなステンレス容器をロープで川面に下ろして採水した。
県はさらに、烏川支流にあり、化学物質を扱っている工場から出る排水についても、工場の協力を得て調査している。いずれも20日朝に結果が出る予定だ。
関係者によると、調査地点は「埼玉県からの要請を受けて決まった」という。
◆処理水の調査続行
県企業局水道課にも、県民から「断水があるのか」「県内でもホルムアルデヒドが検出されているのか」といった問い合わせが20件以上寄せられ、担当者が対応に追われた。
また、東部地域水道事務所(千代田町)で18日深夜から約10時間にわたり一時取水制限を行ったため、千代田町役場にも同様の問い合わせが相次いだ。
このため、同課では当面、東部地域水道事務所の浄水処理後の水について、水質調査を1日1回実施する方針を決めた。
同課はさらに、ホームページなどによる結果公表も検討しているという。「現在、東部地域水道事務所から送り出される水からホルムアルデヒドは検出されていない。県民の不安をなくすよう努めたい」としている。
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