'12/5/19
サムスン、処理速度100倍アップの半導体技術開発
【ソウル共同】韓国メディアは19日、電子が速く流れる特性を持ち「究極の素材」と呼ばれる炭素素材、グラフェンを使い、従来の100倍以上の速さのデータ処理も可能になる半導体技術の開発に、同国の半導体・電子機器最大手サムスン電子が成功したと伝えた。
サムスン側は、商品に使うまでには10年程度かかるとみているが、パソコンやスマートフォン(多機能携帯電話)の性能の飛躍的な向上が期待できるという。新技術は米科学誌サイエンスの電子版で発表された。
グラフェンは、原子1個分の厚さで炭素が六角形のハチの巣状に並んだ極薄のシート状物質。作製に携わった研究者が2010年のノーベル物理学賞を受賞している。
グラフェンは銅に匹敵するほど電気をよく通すため、通電と電気の遮断を繰り返す半導体への応用が難しいとされていた。サムスンの研究部署は、グラフェンをシリコンと結合させる技術を開発し、導電と絶縁の切り替えを可能にした。