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【社会】

ホルムアルデヒド 利根川支流域 汚染源か

2012年5月19日 13時53分

 利根川水系から取水する首都圏の浄水場の水道水から有害物質ホルムアルデヒドが検出された問題で、群馬県は十九日、千代田町の東部地域水道浄水場で国の水質基準(一リットル中〇・〇八ミリグラム)を超える〇・〇九八ミリグラムを検出し、取水を一時停止したと発表した。取水停止は、再開済みも含め千葉、埼玉、群馬の三県に拡大。埼玉県は水質調査から、群馬県高崎市付近の烏川流域に汚染源がある可能性を指摘した。 

 東部地域水道浄水場は十九日朝に取水を再開した。千葉県では北千葉浄水場(流山市)の上流約十五キロ地点で同日早朝、国基準の三倍に当たる〇・二四六ミリグラムを検出。このため同浄水場は十八日夜の取水停止後、十九日未明にいったん再開したが、再び止めている。

 この影響で野田市では十九日午前九時ごろから、市南部のほぼ全域で一般家庭の断水が発生。影響は少なくとも約十万人に上るとみられる。柏市でも正午ごろから一部地域で断水している。

 埼玉県によると、群馬県と合同の調査で、高崎市と同県玉村町の市町境の烏川で十八日に採取した水から、〇・〇三二ミリグラムを検出。埼玉県は「少なくとも烏川流域に汚染源があることは確実」としている。

 烏川とは別の利根川の支流で同県熊谷、行田両市境を流れる福川でも、十八日に取った水から〇・〇一三ミリグラムを検出。福川には烏川の水は流れないため、県は福川流域にも別の汚染源の存在を否定できないとして、詳しい調査を始めた。

 県の担当者は「ホルムアルデヒドを含む物質が原液に近い状態で、工場などから流出していると考えられる」と話している。

(東京新聞)

 

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