名古屋で「医療費還付」と振り込め詐欺多発　

　名古屋市内で１５〜１７日、医療費などの還付金名目で現金を振り込ませる詐欺被害が８件あり、計５２１万円をだまし取られていたことが愛知県警捜査２課の調べで分かった。どの被害者宅もＮＴＴ電話帳に記載してあった。

　被害があったのは緑、南、天白、瑞穂、中川、熱田各区で最も被害額が大きかったのは瑞穂区の７０歳代女性の１６７万円。未遂も含めて２８件を確認しており、捜査２課は「同種の被害が多発したのは２００８年（月平均２０件前後）以来。電話だけのやりとりでの還付手続きは絶対にありえない」と注意を呼び掛けている。

　手口は、いずれも電話口の男が社会保険事務所などの公的機関の職員を名乗り、フリーダイヤルの番号を教える。この番号にかけると「携帯電話、キャッシュカード、通帳を持って近くのコンビニやショッピングセンターのＡＴＭに行って」と言われ、ＡＴＭで携帯電話の指示に従うことで現金を振り込まされていた。実際に使われたフリーダイヤルは計４回線あり、捜査２課は同一グループによる犯行とみている。

（中日新聞）