訃報:邱永漢さん88歳=「金もうけの神様」
毎日新聞 2012年05月18日 11時37分(最終更新 05月18日 12時12分)
「金もうけの神様」と呼ばれ活躍した作家で経済評論家の邱永漢(きゅう・えいかん、本名・丘永漢)さんが16日、心不全のため東京都内の病院で死去した。88歳。「お別れの会」を後日開く。喪主は妻丘亜蘭(きゅう・あらん)さん。
台湾生まれ。東京大経済学部卒。一時、台湾に帰り台湾独立運動に関係して香港に亡命。対日貿易を始め、1954年に日本に移住。56年、亡命生活を描いた「香港」で直木賞を受賞した。80年に日本国籍を取得し、参院選全国区に出馬するが落選した。台湾人の観点からの文明批評やビジネス指南のかたわら、不動産投資など多彩な活動をした。
著書にエッセー「食は広州に在り」、小説「女の国籍」など。