つなぐ 希望の木
災難を乗り越えてきた木々を、都内に訪ねた。
【社会】スカイツリー 福島からも見える?2012年5月19日 07時06分 東京スカイツリー(東京都墨田区)が見える最も遠い場所は、北に二百二十九キロの福島県・吾妻連峰−。二十二日開業のスカイツリー(高さ六百三十四メートル)が東西南北のどこまで離れて見えるのかを山岳展望の専門家が計算したところ、こんな結果が出た。あくまでも理論値で現地からの確認はまだだが、写真愛好家らの注目を集めそうだ。 (小倉貞俊) 「まさかこんな遠くから見えるなんて」。五月五日、栃木県那須町の八幡崎(標高一、〇四〇メートル)から望遠レンズでツリーの撮影に成功した宇都宮市の男性会社員(47)は、興奮気味に話す。距離で南へ百五十八キロの隔たりがあるが「きれいに写った。もっと離れても見えるのではないか」。 さまざまな場所からのツリーを撮影する人が増えている中、無料の地図測定ソフト「カシミール3D」で“可視限界地点”を調べたのが、田代博・筑波大付属高教諭(62)だ。北限は吾妻連峰のピークの一つ、藤十郎(一、八六〇メートル)。計算上では、ツリーの上部から約三分の一までの部分が、途中の山に邪魔されずに見ることができる。 南が二百五キロ離れた東京都・御蔵島の御山(八五一メートル)、西は百五十七キロ離れた南アルプスの静岡県・聖岳(三、〇一三メートル)、東は九十四キロ離れた千葉県銚子市の「地球の丸く見える丘展望館」。御蔵島村の男性職員(30)は「確かに天気の良い日は富士山が見える。可能性はあるかも」と期待する。 田代氏はツリーを遠望する魅力を「丸い地平線からにょきっと突き出す姿に『いかに巨大な建造物か』を実感できる」と語る。 ただ、見えるのは主に空気の澄んだ秋から春先までの朝か夕。晴天であっても、視線上に一つでも雲があれば隠れてしまうなど“遭遇”は容易ではない。 吾妻連峰の登山口にある浄土平ビジターセンターの職員(41)は「よほどの幸運でなければ難しいだろうが『誰が初めて撮影に成功するか』など話題になりそう」と話した。 (東京新聞) PR情報
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