ギリシャのユーロ離脱に備え、英紙幣印刷会社が旧通貨印刷を準備

2012年 05月 19日 00:46 JST
 
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[ロンドン 18日 ロイター] ギリシャがユーロ圏を離脱した場合に備え、世界最大の紙幣印刷会社、英デ・ラ・ルー(DLAR.L: 株価, 企業情報, レポート)は、同国がユーロ導入前に使っていた「ドラクマ」紙幣の印刷に向け緊急計画を策定するなど準備を整えている。関係筋が18日、ロイターに対し明らかにした。

ギリシャのユーロ圏からの離脱が決まった場合、ギリシャ国内の紙幣印刷会社が一斉にドラクマ紙幣の印刷に取り掛かるとみられるが、デ・ラ・ルーのような海外の紙幣印刷会社にも受注が回ってくる可能性がある。

デ・ラ・ルーはギリシャのユーロ導入前にドラクマ紙幣を印刷した実績があり、現在は150カ国を超える国の紙幣を印刷している。同社の株価は、過去1カ月で約11%上昇した。

この日は、ベルギーのオランダ語紙「デ・スタンダード」が、欧州委員会のデフフト委員(通商担当)がインタビューで、欧州委とECBがギリシャがユーロ圏を離脱した場合の緊急シナリオについて作業していると述べたと報じている。

ロンドン株式市場で株価が全般的に下落するなか、デ・ラ・ルーは前日終値比0.5%高で推移している。

5月18日、関係筋によると、ギリシャがユーロ圏を離脱した場合に備え、世界最大の紙幣印刷会社、英デ・ラ・ルーは、同国がユーロ導入前に使っていた「ドラクマ」紙幣の印刷に向け緊急計画を策定するなど準備を整えている。写真は1ドラクマ通貨のレプリカ。アテネの市役所前で15日撮影(2012年 ロイター/Yorgos Karahalis)

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