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停電に備え人工呼吸器患者調査へ
5月18日 13時51分

関西電力の管内で、この夏、万一の際の計画停電も想定されるなか、京都府は、自宅で人工呼吸器を使っている患者の実態調査に乗り出し、同意を得た患者については事前に病院に登録して、停電の際、病院に移す支援を行うことになりました。

自宅で人工呼吸器を使う患者にとって、停電は命に直結する深刻な問題ですが、個人情報保護の観点から、行政側は、人工呼吸器を使う患者がどこに何人いるかすら把握できていませんでした。
これについて、京都府は、計画停電が検討されるなか、患者への支援を強化する必要があるとして、人工呼吸器のメーカーを通じ患者の実態調査に乗り出しました。
その結果、自宅で人工呼吸器を使っている人は、京都府内に少なくとも405人いて、このうち、111人は24時間欠かさず使用していることが分かりました。
そのうえで、24時間使用している患者に対し、通院している病院など個人情報の提供を求めたところ、これまでに本人の同意を得て47人から回答が寄せられました。これを受けて、京都府は患者を事前に近くの病院に登録し、停電の際、病院に移す支援を行うことになりました。
厚生労働省によりますと、自宅で人工呼吸器を使う患者について、自治体が調査を行うのは初めてだということです。
京都府健康福祉総務課の宮地徹課長は「取り組みを通して、在宅の患者が安心できるようにしていきたい」と話しています。

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