【動画】皮質脳波によるリアルタイムロボット制御 |
人が手や腕を動かそうとイメージするときの脳波を、脳の表面に置いた電極で読み取り、義手のロボットを思う通りに動かすことに、大阪大学の吉峰俊樹教授(脳神経外科)らのチームが成功した。実際に事故などで運動まひが残る患者らを対象にした実験だ。今後は、患者の対象を広げ、実用化に向けて取り組むという。
チームは、治療のために脳表面に電極をつけている患者12人に協力してもらい、手を握る、ひじを曲げるなどの動作をするときの脳波のパターンを読み取り、コンピューターで解析した。
12人は運動まひがない患者が5人、部分的なまひ(軽度)が4人、完全なまひ(重度)が3人とそれぞれ症状が異なるが、どのような動きをしようとしたかが脳波から60〜90%の精度で推定できたという。事故による後遺症で5年間腕が動かない男性患者は、運動をイメージするのが難しいが、それでも90%の精度が得られた。