神戸市北区の有馬温泉にある入浴施設で今年1月、事件捜査のため出張中だった千葉県警浦安署の男性警部補が捜査書類を入れた手提げかばんを盗まれた事件で、岡山県警が窃盗容疑で逮捕した60代の男が「(警部補の)かばんを盗んだ」と供述していることが16日、捜査関係者への取材で分かった。男の供述に基づき、西宮市内でかばんが見つかり、捜査書類一式を確認したという。
兵庫県警によると浦安署の警部補は、神戸市東灘区で1月5日にあった女性殺害事件で逮捕された男が関わったとされる千葉県浦安市の放火未遂事件を捜査。翌6日昼、同温泉の施設「有馬本温泉 金の湯」で入浴した際、脱衣場にあるロッカーの鍵を壊され、手提げかばんを盗まれた。
捜査関係者によると、岡山県警が4月中旬に別の窃盗容疑で逮捕した男は、有馬温泉の窃盗事件への関与を認め「財布の現金を抜き取り、残りは捨てた」などと供述。かばんは今月14日、西宮市山口町の茂みで回収され、参考人の供述調書や捜査報告書などは無事だったという。
男は京都府や岐阜県などの温泉地で、同様の盗みを重ねていた疑いがあるという。
(2012/05/17 08:00)
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