事件福島第1原発事故「人為ミスもゼロではない」海江田氏2012.5.18 00:26

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福島第1原発事故「人為ミスもゼロではない」海江田氏

2012.5.18 00:26 放射能漏れ

 国会の東京電力福島第1原発事故調査委員会(国会事故調、委員長・黒川清元日本学術会議会長)は17日、事故当時に経済産業相だった海江田万里衆院議員から参考人聴取を行った。海江田氏は被害拡大について「人為ミスもゼロではないだろう」と明言。当時の官邸と東電の情報共有態勢を「伝言ゲーム」に例え、その混乱ぶりを証言した。

 国会事故調が国会議員を公開の場で聴取するのは初めて。海江田氏は自らの対応について「全力を尽くしたが反省点もあった」と問題があったことを認めた。

 昨年3月15日未明に東電が第1原発から「全面撤退」の意向を示したかどうかについては、東電の清水正孝社長(当時)が電話で「第1から第2に退避する」と連絡してきたことを証言。「『全員』という言葉はなかったが、社長がわざわざ私に電話してくるのは重い決断が後ろにあったのだろう」と述べ、この発言を受け、東電が全面撤退を考えていると判断したことを明らかにした。東電はこれまで「全面撤退の意向を伝えたことはない」としており、両者の対立が改めて浮き彫りになった。

 1号機のベント開始が遅くなったことについては「東電が事故を小さく見せようと、ためらっているのかと思った」と説明。海水注入の遅れも「東電が廃炉をためらっているのでは、という意識があった」と述べ、東電に強い不信感を抱いていたことを明かした。

 一方、国会事故調は17日、文部科学省、電気事業連合会(電事連)、原子力安全委員会、東電の4機関に対し、事故調設置法に基づき、これまで各機関が拒否していた関係資料の強制的な提出を求める方針を決めた。27日には当時官房長官だった枝野幸男経済産業相から聴取する。

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