がれき:県外業者、参入相次ぐ 不法投棄や暴力団関与警戒

毎日新聞 2012年05月18日 02時30分

 東日本大震災の被災県に、県外の廃棄物処理業者の進出が相次いでいる。宮城、岩手両県で計約2050万トンに上るがれき処理が見込まれ、事業拡大の動きとみられるが、岩手県の担当部署では、「自治体の紹介状がある」として唐突に入札情報を求められることもあった。警察の警戒情報もあり、行政や専門家からは、悪質業者の参入や不正処理を懸念する声も聞かれる。

 岩手県資源循環推進課には昨年度、一般・産業廃棄物処理施設(処理能力1日5トン以上)の設置許可申請が殺到した。件数は通常の10倍の100件超で、半数が県外業者という。同課の担当者は「取りあえず申請したという業者もあるかもしれないが、これほど多いとは」と驚く。

 岩手県では震災がれきの9割の約420万トンを県内で処理する計画。最終処分場を東北に持たない県外業者も、移動式の破砕機などを使えば、中間処理を担うことは可能だ。同県大船渡市に昨年8月に支店を出した大阪府内の廃棄物業者は「震災の支援にもなり、大きなビジネスチャンスでもある」と話す。

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