元弥きとの仮想現実探索記虚構新聞は時事の流れに合わせたジョーク記事を提供する風刺エンタメサイトだ。今回、虚構新聞で炎上しているのは、橋下知事のTwitter義務教育化との虚構記事である。どう読んでも冗談にでしかない記事を本気にして拡散したひとたちの一部が、虚構新聞にモンスタークレームをつけたのだ。
情報ソースをきちんと確認すること無く、デマを拡散した。そのことを悪びれることなく、ソース元を全力でつるし上げようとする。
「マルマルモリモリはアイヌ語」デマに見るソース原理主義の必要性でも語ったが、情報の受け手が情報精査能力を高める必要があるのだ。情報発信者を全力で叩くなんていうのは、バカげている。
炎上は炎上でも犯罪自慢ツイートの炎上とはわけが違う。犯罪自慢ツイートは、情報発信者が愚かだ。しかし、冗談を言っただけで、ここまで炎上するのは受け手に問題があると言わざるを得ない。
マルマルモリモリの情報発信者も虚構新聞の風刺記事も、ちゃんとソースを確認すれば、それが冗談であることはわかるようになっていた。そのことを怠った罪を、きちんと冗談だと明記している人間に償わせようとするのは道理に反する。
うすうす気付いていた。2chが電車男騒動以降、アングラサイトではなくなっていったあの空気を感じる。今のWEB社会全体にいわゆる大衆化の流れが生じているように感じるのだ。
万人受けする文化を大衆文化という。万人受けとは、すなわち、誰でも理解出来る文化だ。悪く言えば、一番理解度の低いひとに合わせた文化だと言える。これは理解度の高いひとにとっては少々つまらなく感じてしまうものだ。
テレビがつまらなくなったのは、大衆化が原因だ。クレームに次ぐクレームに対応していった結果、毒にも薬にもならないエンタメだらけになってしまった。下ネタと内輪ネタと体を張るギャグ。これなら確かに誰も傷つかない。だが、万人が納得するエンタメはどうしてもつまらない。
故立川談志師匠の持ち味である笑いは、毒の固まりのようだった。聞くひとが聞けば大激怒間違いなしだが、それでも彼の笑いは面白いほど突き刺さった。Twitter上で乙武氏が身体障碍をネタにしているようなものだ。褒められたものではない。だが、笑いは、そもそも拍手喝采に褒められるものではないのだ。
ダウンタウンの笑いのように、本当に面白いものは刺激が強い。ココイチのカレーで10辛に挑戦していくようなものだ。刺激を求めるひとはどんどん辛さをあげていく。だが、たいていのひとは10辛を食べれば心が折れる。もっと辛さを抑えて欲しいと願うのは当然かもしれない。
食べられないのならば食べなければよい。虚構新聞の風刺記事を見て、もっと冗談は冗談とわかりやすくしてほしいなんてクレームをつけるのは、「10辛はぼくたちには辛すぎるから、2辛ぐらいにしてほしい」とクレームを付けているようなものだ。そのようなひとは、ネットメディアを利用せずマスメディアだけを利用することをお勧めしたい。
自分たちが耐えられないからといって、10辛で満足しているひとの楽しみを奪い去ることは許されるのか。本当にそれは正しいことなのか。自分の幸せと他人の幸せは一緒ではない。蓼食う虫も好き好き。ひとによって趣味嗜好は異なる。十人十色、千差万別。他人のあれこれを認めて、棲み分けが出来る多様化社会をぼくは望む。
WEB社会にエンタメを求めてきているひとはマスメディアのつまらさなさに耐えきれなくなってしまったひとが、ネットメディアにエンタメの居場所を見つけている。ここを追い出されれば他はないのだ。
申し訳ないが、大衆諸君。サブカルなぼくたちをいじめるのはやめてくれ。我々は、リアルで散々いじめ抜かれてきたのだから。
(元弥きと/サブカル・ライター【Twitter(
motoyaKITO)】)
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