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「金環日食」 観測には十分注意を
5月17日 22時42分

日本の広い範囲で観測できる「金環日食」まであと4日となり、国立天文台などは17日、改めて記者会見を開き、海外では過去の日食の際に数千人規模で目を痛めた例もあるとして、子どもたちが誤った方法で観測しないよう呼びかけました。

国内では25年ぶりとなる「金環日食」は、鹿児島から福島までの、およそ8000万人に観測のチャンスがあり、各地で観測会が予定されるなど世紀の天体ショーへの期待が高まっています。
その一方で、金環日食は肉眼で太陽をみると目を痛めるおそれがあるため、国立天文台や日本眼科学会が17日、改めて記者会見し、安全な観測を呼びかけました。
この中で、日本眼科学会の大鹿哲郎常務理事は、100年前の1912年にドイツで観測された日食の際にはおよそ3500人が眼球の奥の網膜を痛める「日食網膜症」になったとして、今回も安易に観測すれば多くの人が目を痛めるおそれがあると述べました。
そのうえで、太陽は1秒でも見つめると目を痛めるおそれがあること、目を痛めた瞬間は痛みも熱も感じないため、気付くのに遅れてしまうことなどを挙げ、注意を呼びかけました。
国立天文台の渡部潤一副台長は、安全に観測するための日食グラスを使用する場合でも、かけたり外したりする際に誤って太陽を肉眼で見てしまうおそれがあり、日食グラスのかけはずしは地面を向くなど安全な方法で行ってほしいと話しました。

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