総務省:東京と同じ制度困難…大阪都構想、税収不足

毎日新聞 2012年05月17日 20時45分(最終更新 05月17日 20時59分)

 大阪市の橋下徹市長が掲げる大阪都構想をめぐり、総務省は17日、大阪市の財政基盤の弱さを指摘し、東京23区と同じ制度の創設は難しいことを示唆する資料をまとめ、首相の諮問機関「第30次地方制度調査会」(西尾勝会長)に示した。橋下氏らが検討している大阪都の具体的な制度設計にも影響を与える可能性がある。

 橋下氏は、大阪市を解体して24の行政区を8〜9程度の特別区に再編する構想を掲げている。総務省は資料で大阪市が東京23区や横浜市、川崎市などと異なり、90年代前半から財源不足で地方交付税を受けていることを指摘。大阪市の財政基盤の弱さを強調した。

 東京都には、都が23区(人口約900万人)に代わって固定資産税、法人住民税、特別土地保有税(調整3税)を徴収後、財政格差が生じないよう各区に配分する「都区財政調整制度」がある。3税の収入約1兆6000億円(10年度)のうち23区に55%を配分している。一方、大阪市(人口約270万人)の3税収入は約3900億円(10年度)にとどまる。

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