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“nasne(ナスネ)”があるとテレビの視聴はこんなに快適に!――実機体験リポート

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SCEから発売される地上デジタル、衛星デジタル(BS/110度CSデジタル)チューナーを搭載したネットワークレコーダー&メディアストレージ“nasne(ナスネ)”。ここでは、開発に携わったキーパーソンにnasneを操作してもらいながら、気になるアレコレをうかがった。

●torneを使った快適な操作感はそのまま

 既報(→こちら)のとおりソニー・コンピュータエンタテインメントは、500GBのハードディスクドライブ(HDD)および地上デジタル、衛星デジタル(BS/110度CSデジタル)チューナーを搭載したネットワークレコーダー&メディアストレージ“nasne(ナスネ)”を2012年7月19日(木)に日本国内で発売する。価格は16980円[税込]。ここでは、そのnasneを開発に携わったSCE商品企画部のハードウェア企画課 課長 渋谷清人氏とペリフェラル事業部 開発部 2課 課長 河原裕幸氏、SCE JAPANスタジオ インターナルデベロップメント部 ゲームデザイングループ クリエイティブディレクター 西沢学氏にnasneをデモンストレーションしていただいた。


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▲画面左からSCE商品企画部のハードウェア企画課 課長 渋谷清人氏、ペリフェラル事業部 開発部 2課 課長 河原裕幸氏、SCE JAPANスタジオ インターナルデベロップメント部 ゲームデザイングループ クリエイティブディレクター 西沢学氏

■nasneとは?

 まず、nasneの名称の由来となっている“NAS”(Network Attached Storageの略)とは、ネットワーク接続ストレージのことで、ネットワークに直接接続して使用するハードディスクとネットワークインターフェース、管理用ユーティリティなどを一体化したサーバーとも言える。NAS対応のハードディスクドライブでは、複数の対応機器から同時に接続が可能となり、そこに保存されたコンテンツが楽しむことができるのだ。

 それと同様にnasne本体を家庭内ネットワークに接続することで、地上デジタル放送ならびに衛星デジタル(BS/110度CSデジタル)放送は、プレイステーション3やVAIOなどから視聴・録画が可能になる。

 まず、nasne本体を見た印象は「意外と小さい!」。デザインは曲線を活かしたフォルムで、現行のプレイステーション3を小さくしたようなイメージだ。


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▲プレイステーション3とイメージを踏襲するnasne。このデザインに決定するまで、2転3転あったという。

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■設定は基本自動! つなげてすぐ使える

 設定は簡単。nasneを購入してホームネットワークにつなぐと、プレイステーション3が自動的にnasneを認識し、クロス・メディア・バーのMUSIC列、VIDEO列、PHOTO列にnasneのアイコンが表示され、すぐに使用することができるというお手軽さ。めんどうな設定は必要ないわけだ。
※音楽、写真などのプレイベートコンテンツの閲覧はnasne発売時期にアップデート予定のVer.1.50で対応予定。

 固定IPに設定したりなど、ユーザーの任意に設定したい場合はWebブラウザアプリケーション“nasne HOME”でプレイステーション3はもちろん、PCなどからも設定可能。


■プレイステーション3を使ってnasneを体験

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 まずはプレイステーション3専用TVアプリケーション“torne(トルネ)”のVer.4.0(実装前)を起動し、リアルタイムで放送されている番組を視聴させていただいた。このときのテレビ信号の流れは、放送信号をnasneで受信し、有線LAN経由でプレイステーション3に送信。そしてプレイステーション3がテレビに映像を出力するといったかたち。「ネットワークを経由すると、画質が劣化したり、反応が遅くなったりしがちですが、nasneではそうならないようかなり工夫しています」(西沢)。たしかに、プレゼンで使われた50インチ以上と思われる大型テレビで視聴しても、映像はキレイでブロックノイズなども見当たらず、チャンネル切り替えもスムース。torneのサクサク感がまったく損なわれていない。「(ネットワークを経由してもサクサク感が失われないのは)torneとnasneの組み合わせだから可能だったと思います」(渋谷)。

 nasneをつなげるとBS/110度CSデジタル放送も視聴可能となるため、torneで表示されるチャンネル数も一挙に拡大し、見た目も壮観。チャンネル数が多くなると、torneのサクサク感がよりいっそうありがたく感じられる。もちろん、BS/110度CSデジタル放送が加わってもトルミル情報は健在。しかも、地デジ放送では地域別の情報になるのに対し、BS/110度CSデジタル放送は日本全国一律の放送となるため、トルミル情報も全国のランキングが表示される。

 つぎに、nasne内に保存した録画番組の再生をしてもらった。これは従来までのtorneの操作感とさほど変わらないだろう、と思っていたのだが、なんと、番組サーチや頭出しのスピードが格段に早くなっている(しかも、発売までにさらに早くすべく現在も調整中とのこと)! nesneからのネットワーク経由するため、ふつうに考えるといままでより遅くなりそうなものだが……。「ネットワーク経由ということを感じさせない、また、いままでのtorneの快適さを損なわないために、データのやり取りに関してはかなり特殊なことをやっています。このスピード感こそがnasneの強味と捉えていただければ」(渋谷)。


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▲契約していない有料チャンネルの文字はグレーで表示。

■すでにtorneを利用している人は2番組同時録画が可能に

 すでにプレイステーション3でtorneチューナー(地デジチューナー)を利用している人がnasneを新たに加えると、地上デジタル放送と地上デジタル放送の同時録画、もしくは地上デジタル放送とBS放送またはCS110度放送の2番組同時録画が可能になる。プレイステーション3には最大4台までnasneを登録することができるため、torneチューナーと合わせると5番組同時録画も可能になる。ちなみに、プレイステーション3にnasneを複数接続している場合、それぞれのHDDの空き容量などを考慮して、録画先を自動で選択してくれる機能もあるという。


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▲2番組同時録画ができると、観たい番組が重なっていても安心。

■共有して同時に使える

 さらにnasneでは、放送中の番組や録画した番組を家庭内において、ふたつの機器から同時に視聴することが可能となっている。つまり、リビングでAという番組を視聴または再生しているとき、別の部屋の別の機器からBという番組を視聴または再生することもできるのだ。「ひとつのコンテンツを2ストリームで配信することもできるため、録画したある番組を2台の機器から時間差で視聴することも可能です」(渋谷)。セカンドテレビを用意すれば、リビングのような環境が別の部屋でも実現できてしまうわけだ。


■外からリモート予約も可能

 nasneではソネットエンタテインメントが提供する“Gガイド.テレビ王国CHAN-TORU”と連動し、外出先からWi-Fiや3G通信を使ってプレイステーション VitaやPC、タブレット、スマートフォン(iPhoneやiPadなどiOSからも可能)などのモバイル機器から家庭内にあるnasneにアクセスして、テレビ番組の録画予約が可能になる。容量が足りないときは番組を削除することもできる。予約を忘れたり、急な用事で帰宅が遅くなるときも、これで安心!


■プレイステーション Vitaとの連携

 プレイステーション Vita専用のナスネ対応視聴・録画アプリケーションとして“torne(トルネ)for PS Vita”(仮称)がリリース予定となっている。これを利用することで、nasneに直接アクセスし、Wi-Fi経由でテレビ番組のライブ視聴、録画予約などが可能になる。また、録画と同時に書き出し用ファイルを作成するnasneの特長を活かし、録画コンテンツをWi-Fi経由でPS Vitaへ書き出すこともできるため、「書き出すたびにプレイステーション3を立ち上げてUSBケーブルをつなぐ、といった手間が省かれ、より利便性がアップすると思います」(渋谷)


 地デジレコーダーキット“torne”発売から2年余り。この時期のnasneのリリースに関しては「ハードウェアとアプリケーションの開発で2年という期間は必要だった」(渋谷)ということだが、「レコーダー機能を持ち、且つ、それ以上のもの」として開発されたnasneはプレイステーション3、およびtorneユーザーは待った甲斐がある製品ではなかろうか。しかも、ディスクメディアへ書き出しができるVAIOやハードディスクレコーダーなどがあれば、nasneに保存した番組を書き出すこともできるので、ディスクに残したいユーザーにとっても問題なし。また、torneチューナーは1台とプレイステーション3と紐付れられるため、プレイステーション3本体を買い換えたときなど、それまでtorneで録画していた番組が再生できなくなるが、nasenで録画した番組は別のプレイステーション3で再生可能だ。「nasneを持ち運んで友だちの家のプレイステーション3で観るなんてこともできますよ」(渋谷)。

 今回のプレゼンテーションでは、プレイステーション3を使ってのものだったが、後日、VAIOやSony Tablet、Xperiaなどソニー製品との連携に関してもプレゼンテーションが予定されている。nasneはプレイステーション3を起動してないくても、nasne対応視聴・録画アプリケーション(※対応アプリの配信については順次アナウンスされる)を使って、nasneと直接やり取りが可能。これらがどういった使い心地なのかも気になるところ。そちらもリポート予定なのでお楽しみに。



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