スマートフォン:情報漏れに注意 架空請求の相談急増 知らずにウイルスダウンロード、電話番号など流出
毎日新聞 2012年05月17日 東京朝刊
IPAによると、架空請求の手口は、単に高額の請求画面を見せているだけのものと、ウイルスによるものに大別できる。前者の場合は画面を消してしまえばもう出てこないが、ウイルスの場合はやっかいだ。アダルトサイトにアクセスすると「再生専用アプリ」のダウンロードを促す画面が出る。
実はこのアプリが悪質業者の仕掛けたウイルスなのだが、そうと知らずにダウンロードしてしまうと、自分の位置情報や電話番号、メールアドレスといった個人情報が知らぬ間に業者に伝わってしまい、業者から料金請求の電話がかかってきたり、メールが送られてきてしまう。
パソコンの場合も、自分のパソコンのネット上の識別番号「IPアドレス」が業者に知られてしまうことはある。だが、IPアドレスだけでは業者が所有者に連絡することはできない。IPAは「所有者にいつでも直接連絡できる点で、パソコンでの詐欺に比べ悪質化しているとも言える」と話す。
どうすればいいか。まずは、提供元が不明などの怪しいアプリをダウンロードしないこと。ダウンロードしてしまったら、しつこい請求があっても絶対に支払わずに、着信を拒否し、アプリもアンインストール(削除)しよう。
ただ、流出してしまった情報はもう取り戻せない。気になる場合は電話番号やメールアドレスを変更するしかない。おかしいと思ったり不安を感じたら、最寄りの消費生活センターに相談を。