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楢葉町商工会長を逮捕 拳銃所持容疑、長男も 警視庁

渡辺征容疑者

 警視庁組織犯罪対策5課は15日までに、拳銃と実弾を隠し持っていたとして、銃刀法違反(加重所持)の疑いで、福島県楢葉町の商工会会長で建設会社「渡辺興業」社長渡辺征容疑者(68)=いわき市草木台=を現行犯逮捕。同じ容疑で長男の啓容疑者(41)=同=を逮捕した。
 楢葉町によると、征容疑者は大震災からの復興計画を検討する町委員会の副委員長だった。
 逮捕容疑は12日午後、いわき市の渡辺興業事務所の机に38口径の拳銃1丁と実弾数発を隠していた疑い。
 組対5課によると、2人とも「持っていたのは間違いない」と容疑を認めている。征容疑者が拳銃を所持しているとの情報があり、12日に事務所や自宅を家宅捜索した。入手経路を調べている。
 征容疑者は、東京電力福島第1原発20キロ圏内に大半が含まれる楢葉町に住んでいたが、事故後、いわき市に移り住んだという。

◎復興計画担った「名士」

 銃刀法違反容疑で逮捕された福島県楢葉町の建設会社社長渡辺征容疑者(68)は、町復興計画検討委員会の副委員長も務めた「町の名士」。逮捕は復興の機運に水を差しかねず、関係者は対応に追われた。
 町などによると、渡辺容疑者は会社の創業者で1998年に商工会長に就任し、現在、5期目。
 町観光協会長や木戸川漁協組合長、広野町など近隣の4商工会でつくる南双葉広域復興センターの代表も務め、地元経済界のリーダーとして知られていた。4月に引退した草野孝前町長の有力な後援者でもあった。
 同町は大半が警戒区域に含まれ、役場機能をいわき市に移転している。4月に町の復興計画をまとめたが、同容疑者は委員会で積極的に発言していたという。
 猪狩克栄町企画課長は「バイタリティーがあった。逮捕は町のイメージダウン。町民が避難先で居づらい思いをしてしまうのではないか」と心配していた。
 楢葉町商工会は予定通り22日に定期総会を開き、新会長を選出する方針。


2012年05月16日水曜日


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