太陽:大規模爆発が発生の可能性 京大教授ら突き止める

毎日新聞 2012年05月17日 02時00分

京都大飛騨天文台(岐阜県)の望遠鏡で観測された太陽フレア(中心部右上の白い部分)=柴田一成・京都大教授提供
京都大飛騨天文台(岐阜県)の望遠鏡で観測された太陽フレア(中心部右上の白い部分)=柴田一成・京都大教授提供

 太陽の表面で起こる爆発現象「太陽フレア」について、地球に大きな被害をもたらすほどの大規模爆発(スーパーフレア)が今後、発生する可能性があることを、京都大の柴田一成教授(太陽・宇宙プラズマ物理学)らの研究グループが衛星の観測データから突き止めた。17日付の英科学誌ネイチャーに掲載された。

太陽にスーパーフレアが起きた場合の想像図=柴田一成・京都大教授らのグループが作成
太陽にスーパーフレアが起きた場合の想像図=柴田一成・京都大教授らのグループが作成

 グループは、過去最大級の太陽フレアの100〜1000倍のエネルギーを放出するものを「スーパーフレア」と定義。米国の惑星探査衛星「ケプラー」が09年に観測した約8万3000個の恒星の明るさの変化に関するデータを解析し、148個の恒星で365回のスーパーフレアがあったことを確認した。

 これまで恒星のすぐ近くに高温の巨大なガス惑星(ホットジュピター)がなければスーパーフレアは起きないと考えられ、太陽にはこうした惑星がないことから、スーパーフレアは起きないとされてきた。しかし、今回確認した148個の恒星にはホットジュピターは存在せず、柴田教授は「太陽で全く起きないと言えなくなった」としている。

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