インサイド:Jリーグ20年 第2部 クラブ経営の今/2

毎日新聞 2012年05月16日 東京朝刊

 ◇募金、経費削減で生き残り

 先月27日、Jリーグ2部(J2)のFC岐阜がホームで横浜FCと対戦した。その試合前、ベンチから外れた岐阜のDF池田昇平らが、運営資金の足しとなる「FC岐阜募金箱」への協力をサポーターに呼びかけた。昨年は約1300万円を集めており、年間予算5億3000万円と資金力の乏しいクラブにとって、この募金は貴重な財源となっている。

 J2下位の小規模クラブは慢性的な財政危機状態にある。その象徴が、過去5期で4期の赤字を出した岐阜だ。11年度決算は約7000万円の赤字で、債務超過は1億4000万円を超えた。4月にはJリーグが経営改善を指導する「予算管理団体」に指定された。

 「岐阜には野球文化が根付いている。その中でサッカー経営は難しい」。岐阜の今西和男社長はぼやく。J2に昇格した08年以降、シーズン通して有料の胸スポンサーが付いたのは10年度のみ。昨年の1試合平均観客数はJ2で14番目の4120人と、入場料収入でも苦戦した。メディア露出の少なさに危機感を抱いたフロントは後援会費として集めた資金の一部を使い、5試合を目標に一部自腹のテレビ中継を地元放送局で行う計画を立てている。

 ■ライセンス制度の壁高く

最新写真特集

毎日新聞社のご案内

まいまいクラブ

毎日RT

毎日ウィークリー

Tポイントサービス

毎日jp×Firefox

毎日新聞の
ソーシャルアカウント

毎日新聞を海外で読む

毎日新聞のCM

毎日新聞Androidアプリ