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ハウス食品『ウコンの力』は毒にも薬にもならない 効かないウコン、危険なウコン一覧
02:00 05/16 2012
 
ハウス食品の「ウコンの力」。効果のエビデンスはトクホ以下。

 二日酔い防止の効果で売れている「ウコンの力」。しかし肝機能強化が期待される有効成分「クルクミン」は、ほとんど体内には吸収されないことがわかっている。効果を示したというハウス食品の臨床試験を調べたところ、証拠はトクホとしては却下される“二級品トクホ”レベルで、被験者としてハウス食品社員を使うなど、信憑性に疑わしい点が多い。一方、ナノテクノロジーなどを駆使してクルクミンの体内吸収率を30倍以上増やしたウコンサプリの場合、効果は期待できるものの、食品としての安全摂取量を10倍以上超えるものもあるなど、危険性のほうが高まる。医薬品の場合は安全性と有効性の検証が必須となるが、健康食品ということでそれらが不十分のまま売られている典型例だ。(市販のウコン商品の安全性目安一覧表付き)

【Digest】
◇トクホ以下の「ウコンの力」のエビデンス
◇社員を使った疑わしい臨床試験
◇ほとんど吸収されない有効成分クルクミン
◇許容摂取量の28倍のサプリメントも
◇企業研究先行の危険性


 二日酔い防止の効果をうたい、テレビコマーシャルも派手な「ウコンの力」。筆者も、昔はよく酒の席で、ウコンにはお世話になった。

 肝機能を活性化させるという話は聞いていたので、なんとなく肝臓が良く働いてアルコールを分解してくれるのだろうと想像し、「効いた感じ」がしていた。

 「胆汁の分泌を活発にすることによって肝細胞を刺激し、肝機能の改善あるいは維持に寄与し、最大の代謝性臓器である肝臓全体の働きを良好に維持するものと考えられています」と国の専門機関のお墨付きも出ているほどだ。

 ただ一方で、同時に「大量摂取による肝臓の脂肪変性が示されるなど、摂取による機能性と安全性に対する疑問点や他の構成成分の影響などは明確に示されない」とも指摘されている。

 そこで、ウコン飲料にはどの程度の証拠があるのか調べてみたところ、意外な事実がでてきた。

 まずウコン商品関連では一番売れていると思われるハウス食品の「ウコンの力」のホームページを見てみると、ヒトを使った臨床実験結果が紹介されている。

図1ハウス食品のHPのグラフ。統計的検定処理が示されていないため本当に効果があると判断できるかが不明
 そこを見ると、アルコールを摂取した後にウコンの力(有効成分クルクミン30㎎配合)を飲んだグループでは、有効成分のクルクミンの入っていない対照飲料を飲んだグループと比較して、血中アルコール濃度などが低く推移しているデータが示されている(図1)。

 ただ、そのグラフをよく見ると、この程度の差で本当に効果があると言えるのかについての検証がなされていない。データには当然ながらばらつきがあるので、本当は二グループの間に効果の差はなくても、たまたま差があるようなデータ出てしまうことがありうる。

 その場合、一般的な臨床実験では、本当は効果がないのに、効果があると間違って判断してしまう可能性(危険率という)が5%以下であれば、そのデータを信じて効果があると判断しましょう、ということになっている。

 そうした検定がされていないと、論文としては成立しないはずだ。そこでホームページで「出典」と書かれている論文を国立国会図書館から取り寄せて調べてみた。

図2元の論文の図表。危険率10%とトクホとしては認められないレベルだ。
 その結果が、図2だ。検定に使用されている危険率は通常の5%ではなく、10%になっている。10%にすること自体はごまかしとは言えないが、その場合、本当は効果がないのに効果があると間違って判断してしまう危険性が2倍に甘くなっていることを意味する。

 食品の中で特別に「何々に効果がある」という表示が許される「特定保健用食品(トクホ)」の場合でも、証拠として認められる臨床試験の危険率は「5%以下」に限られている。

 2005年に、健康食品の規制緩和の一環として、従来のトクホに加えて、新たに「条件付きトクホ」という制度が作られた。証拠の不十分な成分についても二級品的トクホとして取り込もうという、厚生労働省の意図があった。

 そこでは、危険率は10%まで認められている。つまり、ハウス食品の「ウコンの力」の効果は、この条件付きトクホに該当するものだと言える。

 「条件付」なので、許される表示は「○○を含んでおり、根拠は必ずしも確立されていませんが、△△に適している可能性がある食品です」という内容だ。

 もし「ウコンの力」のパッケージに「根拠は必ずしも確立されていませんが、二日酔い予防に適している可能性のある食品です」と書いてあったら、どうだろうか?逆に胡散臭く感じないだろうか?

 この条件付きトクホは、トクホの枠を広げようとして厚生労働省が立ち上げたのだが、こうした表示制限のために、現在のところ、申請があり認められたものはたった1件しかなく、制度として破たんしていると言える。

◇社員を使った疑わしい臨床試験
図3頭痛など悪酔いを抑える効果が示されているが、元の論文では「眠くなる」「脈が速くなる」などの酩酊効果はウコン摂取グループの方が高い。
 ハウス食品のホームページでは、酩酊状態を調べるための目を閉じた片足立ちのテストで、「ウコンの力」摂取グループの方が、バランス保持時間が長くなっている。また悪酔いの程度として「頭痛」がする人の割合は低いという結果も紹介されている。(図3)

 しかし、もとの論文を見ると.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



図4普通のクルクミンと高吸収クルクミン(後述)の吸収率を比べたグラフ。普通のクルクミンはほとんど吸収されない。
図5様々なウコン飲料・サプリのクルクミン摂取量と一日許容摂取量の比較

 

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