※前回の続きとなります。
6.古明地さとり・こいし【覚(日本の妖怪)】
まずは古明地姉妹から。
覚(さとり)という、名前まんまの妖怪です。
現在の岐阜県である、飛騨や美濃の山奥に住むと言われ、人の心を見透かします(もう明らかにさとりの能力です)。
ちなみに姿は「このロリコンどもめ!」のあれではありません。
この画像の左側、なんか猿っぽいのが覚です。
この妖怪は山道で出会うことが多く、隙あらば人間を食べるとされたり、逆に人間と共存したり、
偶然物にぶつかれば予期せぬことが起きたと慌てて逃げる可愛らしい姿が見れたりするそうな。
ちなみに中国に玃(かく)というさとりの能力まんまの猿人がいたという伝承があり、覚はこの伝承の別種と言われたりしてます。
結論:求聞口授では嫌われ者扱いだが実はそうでもないらしい…?
7.犬走椛【木の葉天狗(江戸時代の頃によく文献に載ってたらしい)】
Q.白狼天狗じゃね?
A.それは木の葉天狗の別名です(一説だけど)。
木の葉天狗は大きな鳥のような姿で、翼長は約1.8メートルほどあるそうな。
これじゃあ椛の姿からかけ離れているんですが、別の随筆では天狗界では木の葉天狗は白狼とも呼ばれており、老いた狼が天狗になったものとされてるようです。
主な仕事は、山で作った薪を売ったり登山者の荷物を背負ったりすること。
これで他の天狗たちが物を買うための資金を稼いでいるようです。
つまり天狗界での地位はとても低いみたいですね。
まあ椛の二つ名が下っ端哨戒天狗ですから合ってるんですよねー。
結論:地位の低さは幻想郷でも同じ…な模様。
8.封獣ぬえ【鵺(日本の妖怪…というか伝説の生物)】
まさに正体不明。文献ごとに違う姿が描かれている、まさに正体不明な伝説の生物の一種。
うち一説には、サルの顔、タヌキの胴体、トラの手足、尾がヘビという、キマイラを連想させるような姿で書かれているようです。
映画「悪霊島」のキャッチフレーズに「鵺の鳴く夜は恐ろしい」ってあるんですね。無論これらは求聞口授でも載ってますよ。
鵺の恐ろしさは二条天皇を恐怖に陥れ、遭ってもないのに病で臥せさせてしまうほど。
それを聞き、弓の達人である源頼政が退治したそうで、二条天皇の病気はたちまち治ったらしいです。
退治後の処置は祟りを恐れ鵺塚を造って弔ったそうですが、この鵺塚が実は3つもあり、
現在の兵庫県阪神芦屋駅近く、大阪市都島区内、京都府岡崎公園運動場付近とされています。
関連する文化として、静岡県伊豆の国市で毎年1月28日に鵺払い祭があります。
結論:正体不明の生物に対してビビリだった二条天皇。霊夢とは違うね。
おまけ.魔理沙と八卦炉【西遊記、孫悟空のお話】
魔理沙の持っている(ミニ)八卦炉。実は孫悟空の処刑道具でした。
お話は長くなるので簡単にしますが、天界で悟空が不老不死の薬である金丹(太上老君の物)を全部食べてしまったので天帝は大激怒。
悟空を捕らえ八つ裂きの刑にするも金丹のせいでそんなものは効かず。
そして八卦炉は太上老君の物で、中に閉じ込め悟空を焼くために使われました。結局いぶされて目が真っ赤になっただけですが。
もし金丹を食べていなければ、肉体は灰燼に化していたようです。そこまで危険なものだったんですな。
そんな危なっかしい八卦炉のミニ版を魔理沙は持っているわけですがミニだろうが火力は異常。
まあ使いこなしてるから問題は無い、と思いますが暴発したら大変なことになりそうですね。
ミニ八卦炉についてはWikipediaの霧雨魔理沙の頁を参照すべし。