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京都地検捜査状況説明 遺族は反発
5月14日 21時13分

京都地検捜査状況説明 遺族は反発

京都府亀岡市で集団登校中の小学生の列に車が突っ込み、10人が死傷した事故で、京都地方検察庁は14日、被害者の遺族や親族に捜査の状況を説明しました。
出席者によりますと、検察官が、今回の事故は過失によるものだと判断したと説明したのに対し、出席者からは、無免許運転にもかかわらず過失だとした判断は納得できないという声が相次いだということです。

午前10時半からの説明会には、被害者の遺族や親族などおよそ20人が出席し、事故で死亡した小学校2年生の小谷真緒さん(7)の父親や、小学生の列に付き添っていて亡くなった松村幸姫さん(26)の夫らが遺影を手に京都地方検察庁に入りました。
説明会は、数回の休憩を挟んで午後6時前まで続きました。
出席者によりますと、検察官が、今回の事故は過失によるものだと判断したと説明したのに対し、出席者からは、無免許運転にもかかわらず過失だとした判断は納得できないという声が相次いだということです。
また、求めに応じる形で検察官がホワイトボードに現場の見取り図を示し、誰がどのようにはねられたのか、説明したということです。
一方、検察官が「謝罪のため加害者側の少年の弁護士が、被害者側の連絡先を知りたいと申し出ているが、伝えていいか」と了承を求めたのに対し、出席者からは「警察や小学校から個人情報が漏れる事態が起きたのに、今さら何を言うのか」と強い反発の声が上がったということです。
京都地検の中田和範次席検事は「誠実に説明するため、現段階で地検としてどのような捜査・判断をしたか伝えるため説明会を開いた」とコメントしています。

遺族“検察は、結論ありき”

説明会のあと遺族らが京都府庁で記者会見し、亡くなった小谷真緒さん(7)の父親の真樹さん(29)は「検察は、自動車運転過失致死傷罪ですと、結論ありきで説明した。報道で聞いていた以上の細かい説明はなく、納得がいかなかった。検察には、被害者の立場に立って、説明してほしいと感じた」と話していました。
また、亡くなった松村幸姫さん(26)の父親の中江美則さんは「無免許運転にも関わらず、運転する技能があるとして過失だと判断したという説明があった。検察が少年を危険運転致死傷罪で送致できなかった理由が納得いかなかった。法改正をして、刑罰を重くすべきだと思うし、それに向けた努力もしていきたい」と話していました。

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