ギリシャのパプリアス大統領による主要政党党首の連立協議は15日決裂し、再選挙が決まった。大統領府が明らかにした。選挙管理内閣をつくった上で、6月中旬にも投開票がある。
同国の政治空白が長期化する中、欧州連合(EU)などからの支援停止や、ユーロ圏離脱もさらに現実味を帯びてきた。
パプリアス大統領はこの日、国会に議席を持つ党のうち、極右「黄金の夜明け」を除く各党に会談を呼びかけた。共産党が出席を拒み、5党が参加した。大統領は有識者を首相に据えた「実務家内閣」を提案していたが、各党首は政権をつくるかどうかの段階で衝突し、実務家内閣まで論議は至らなかったという。
ギリシャは、EUなどからの融資を受けるため、6月末までに約116億ユーロ(約1兆2千億円)分の追加緊縮策を決めることになっている。しかし、再選挙により遅れる可能性がある。(アテネ=石田博士)