福島県知事 ソウル便再開を要請

5月15日 16時16分

韓国を訪問している福島県の佐藤知事は、福島とソウルを結ぶ空の便を運航しているアシアナ航空の本社を訪問し、東京電力福島第１原子力発電所の事故の影響で運休が続いているソウル便の早期再開を要請しました。

福島県の佐藤知事は、福島を訪れる外国人観光客の半数以上を占めていた韓国人客を呼び戻すため、２日間の日程でソウルを訪れています。
佐藤知事は１５日午前、福島空港とソウル近郊のインチョン空港を結ぶ路線を運航するアシアナ航空の本社を訪問し、ユン・ヨンドゥ社長に面会しました。
この席で、佐藤知事は「直接の被災地を除けば県民の生活はほぼ元に戻った。観光客の安心安全には万全を尽くしているので、一日も早く運航を再開してほしい」と述べました。
これに対して、ユン社長は「私たちが思ったより早く復興していることを知り、うれしく思う。ただ、韓国民が感じる放射線への不安は日本人よりかなり大きい」と述べ、不安感の解消が必要だという考えを示しました。
面会のあと、佐藤知事は記者団に対し「路線の早期再開は厳しい状況だが、韓国の人に福島の現況を正しく理解してもらえるよう努力していく」と述べました。
佐藤知事は１６日に外交通商省を訪れて、韓国政府による震災支援に感謝を表すとともに、福島県全域に対する渡航自粛の措置を解除するよう要請することにしています。