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福井県知事“首相のリーダーシップを”
5月15日 17時42分

福井県知事“首相のリーダーシップを”
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関西電力大飯原子力発電所の運転再開を巡り、福井県の西川知事は15日、経済産業省の牧野副大臣と会談し「野田総理大臣のしっかりした姿勢がないと国民の納得につながらない」と述べ、運転再開への理解を進めるリーダーシップを発揮するよう求めました。

福井県の西川知事は、電力の消費地である関西の理解を得るための政府の取り組みなどをただしたいとして、15日、福井県庁で経済産業省の牧野副大臣と会談しました。
この中で、西川知事は「国のはっきりした姿勢や心構えが国民に示されないと、誤解が広まったまま問題が収拾できず、極めて憂慮すべき状況だ」と述べ、関西などの理解が進んでいない現状に懸念を表明しました。
そのうえで「総理大臣のはっきりした姿勢がないと国民の納得につながらない」として、野田総理大臣が運転再開への理解を進めるリーダーシップを発揮するとともに、原子力規制庁が発足するまでは、国の責任で、大飯原発の運転を監視する特別な体制を作るよう求めました。
さらに西川知事は、使用済み核燃料の中間貯蔵施設などについて、「消費地の責任において対応してもらう必要がある」と述べ、国と関西の消費地の責任で中間貯蔵施設を確保するよう求めました。
これに対し、牧野副大臣は「原発は重要な電源として必要だという認識に変わりはない。政府として、関西だけでなく、全国の人の理解を求めていきたい」と応じました。
また、大飯原発の特別な監視体制については「大臣と相談したい」と答えました。
牧野副大臣は、西川知事との会談終了後、記者団の取材に対し、今月19日に京都・滋賀を含む関西広域連合に対し、経済産業省の担当者が大飯原発の運転再開に理解を求めることを明らかにしたうえで、「大飯原発の運転再開は、日本のエネルギー政策の重要な要となるので、政府を挙げて誠意を持って説明し、理解を得るよう努力していきたい」と述べました。
そのうえで、西川知事が求めている関西の理解については「経済界を中心に原発の運転再開を求める声は高まっていると思う」と述べ関西でも一定の理解が進んでいるという認識を示しました。

福井県知事“政府は責任ある対応を”

福井県の西川知事は、牧野経済産業副大臣との会談終了後、記者会見し、大飯原発の運転再開を巡る関西の理解について「総理大臣が先頭に立った、政府としてのきぜんとした姿勢が見えないので、理解が不十分だったり、観念的に考えてしまう部分があるのではないか。原子力政策は複雑なので、政府が腰を据えて説明しないといけない」と、政府の責任ある対応を求めました。
一方、14日、おおい町議会が運転再開に同意することを時岡忍町長に伝えたことについては、「おおい町として、安全が確保されれば電力供給に協力する努力をしたいという気持ちを表したものだと思う」と述べ、一定の理解を示しましたが、知事としての運転再開の判断のタイミングについては、「ありません」と述べ、あくまでも日程にとらわれず、政府の対応を見極める姿勢を強調しました。

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