科学【放射能漏れ】福島第1原発で「津波で電源喪失」を想定 保安院と東電、18年の勉強会で2012.5.15 19:03

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【放射能漏れ】
福島第1原発で「津波で電源喪失」を想定 保安院と東電、18年の勉強会で

2012.5.15 19:03

 経済産業省原子力安全・保安院と東京電力などが参加した平成18年の勉強会で、福島第1原発が14メートルの津波に襲われた場合、電源喪失する可能性があるとの文書をまとめていたことが15日、分かった。

 保安院によると、勉強会は、16年のスマトラ沖地震の津波により、インドの原発で冷却用の海水ポンプが水没するトラブルが起きたことなどを受けて18年1月から開催。保安院の呼びかけで、電力数社や原子力安全基盤機構が参加した。

 勉強会では、想定を超える津波の影響を調べるため、福島第1原発5号機をモデルに検討を実施。14メートルの津波に襲われた場合には建屋内に浸水し、電源設備や非常用ディーゼル発電機などが被害を受けて電源喪失する可能性があるとの文書を18年8月にまとめた。

 保安院は「当時の担当者は『対策をとるべきだ』と東電に口頭指示した」と説明。一方、東電は「海水ポンプの安全性向上の指示はあったが、電源喪失対策の指示はなかった」とした。

 東電は20年にも同原発で最大15.7メートルの津波を試算。同原発は震災で約15メートルの津波に襲われて事故に至り、東電は「想定外の津波が原因」としている。

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