政治【Theリーダー】第4部 指導者はつくれるか(1)松下イズム、忘れた面々+(1/5ページ)(2012.5.13 07:35

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【Theリーダー】
第4部 指導者はつくれるか(1)松下イズム、忘れた面々

2012.5.13 07:35 (1/5ページ)超党派

 松下政経塾出身者が、政界を席巻している。特に民主党では首相の野田佳彦をはじめ外相・玄葉光一郎、国家公安委員長・松原仁、政調会長・前原誠司…と枢要なポストを占めている。だが、政経塾は「単なる出世塾」と揶揄(やゆ)され、本来の理念と趣旨を見失っているとの指摘もある。創設者の松下幸之助が目指した「次世代リーダーの養成」は、成功したのだろうか。

 昨年9月16日、参院代表質問。政経塾OB初の首相となった野田は、長年にわたり松下の秘書を務め、入塾試験時の面接官だった江口克彦(みんなの党)の追及を受けた。

 江口「松下さんに教えられた首相たる者の3つの条件とは何か」

 野田「この場で滔々(とうとう)と師(松下)の教えを述べることは必ずしもお喜びにならないと思う…」

 松下が説いた首相の要件は「国家国民全体を心から愛しその繁栄を真に求めようとする力強い信念」などだ。政経塾1期生である野田は即答できず、はぐらかしたのだ。

 それから2週間後の民主党両院議員総会。野田は耳慣れない「大忍(たいにん)」という言葉を用いてあいさつした。

 「予算委員会では心の中、おなかの中に『大忍』という文字を書いて冷静に答えるように努めた」

 「大忍」は、松下がつくった耐え忍ぶ心構えを求める造語とされる。塾には松下直筆の「大忍」と書かれた書があり、野田の言葉は、「松下イズム」を忘れていない、とのメッセージかもしれない。

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松下幸之助(左から3人目)を囲む野田佳彦(同4人目)、逢沢一郎(左端)ら松下政経塾1期生 (松下政経塾提供)

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