ニュースランキング

'12/5/15

インドの原発、ポンプ室津波浸水を放置 2004年のスマトラ沖地震

 2004年のスマトラ沖地震でインド南部にあるマドラス原発では、津波でポンプ室が浸水するトラブルが起きていた。冷却用の取水ポンプが津波で使用不能となった東京電力福島第1原発事故の約6年半前。国や東電は海外の実例を知りながら、有効な対策を取らず放置した。

 津波に襲われたマドラス原発は22万キロワットの原発2基のうち1基が稼働中だった。警報で海面の異常に気付いた担当者が手動で原子炉を緊急停止した。冷却水用の取水トンネルから海水が押し寄せ、ポンプ室が冠水。敷地は海面から約6メートルの高さ、主要施設はさらに20メートル以上高い位置にあった。

 東日本大震災で大津波に襲われた第1原発は、海沿いに置かれたポンプ類や地下の重要機器が浸水。原子炉冷却機能を喪失し、事故を招いた。東電関係者は「社内では津波に弱いとの共通認識だったが、まさか大津波が襲うとは思っていなかった」と話している。




HomeTopBackNextLast