田中真紀子委員長、時給160万円也!衆院外務委の開会たった5分

2012.05.15


真紀子氏が委員長を務める衆院外務委員会は、たった5分しか“仕事”をしていない【拡大】

 今国会で、衆院外務委員会が5分程度しか開かれていない。前半は、民主党の田中真紀子委員長が(68)が前国会で強行採決をしたため野党が反発し、最近は、問責可決された夫の直紀防衛相(71)が居座っていることが原因という。普天間飛行場移設問題など懸案を多数抱えているが、田中夫妻は現状をどう考えるのか。

 衆院委員部によると、1月24日に開会した通常国会で、外務委員会は、4月18日に玄葉光一郎外相が所信を表明した約5分開かれただけで、質疑はゼロだ。

 きっかけは、昨年12月の臨時国会での強行採決。野党が、日本とペルーの経済連携協定(EPA)などの批准承認案について採決見送りを求めたところ、真紀子氏が職権で委員会を開き、自民、公明両党などが欠席するなかで押し切った。野党は猛反発し、委員会は休業状態に突入した。

 野党委員によると、真紀子氏はこの後、「知恵を出してくださいよ!」と野党理事に言い放った以外は、目立った動きはなし。与野党理事で協議した結果、4月12日の理事懇談会で、真紀子氏が「(議事進行を)反省している」と陳謝し、同18日の玄葉氏の所信表明でいったんは正常化した。

 ところが、参院に直紀氏らの問責決議案が提出され、同20日に可決された。外務委員会では、北朝鮮ミサイル問題など、直紀氏関連の議論もあり、野党は直紀氏の交代がない限り、審議に応じない姿勢に。再び休業状態に陥った。

 外務委員である自民党の小野寺五典衆院議員は「真紀子氏がきっかけで委員会が止まり、動いたと思ったら、ご主人の問責で止まった。あり得ないことだ。外交的な懸案は数多くあり、私たちは議論をしたいが、できない環境を放置しているのは、政府・与党と委員長の責任だ」と話す。

 一方、民主党関係者は「野党側の主張も分かるが、委員会には多くの法案が積み残っている。こちらが審議を呼びかけると『野田首相を出せ』など無茶な要求をしてくる。国民のために審議に応じてほしい」と語る。

 ちなみに、真紀子氏には、国会会期中には委員長手当に当たる「議会雑費」が1日6000円支給されている。1月24日から5月14日までの111日で66万6000円。仮に、5分間勤務として時給換算したら159万8400円になる。

 小野寺氏は「外務委員会の職員も仕事がない。税金の無駄遣いだ。早く、議論できる態勢をつくってほしい」と話す。

 真紀子氏の事務所にも何度も電話を入れたが、応答はなかった。

 

注目サイト