ホテル火災:12室の窓にベニヤ板 消火妨げた可能性

毎日新聞 2012年05月15日 15時00分(最終更新 05月15日 15時28分)

 知人や近所の人によると、女性経営者(63)は数年前に亡くなった父親からホテル経営を引き継ぎ、06年6月にホテルを営む会社の代表に就任した。ただ、経営難などを理由に、昨年ごろからホテル売却を検討していたという。福山市の不動産会社によると、女性経営者はこれまで、提示された価格に納得できず、売却を決めなかった。

 父親は同市街で電器店を営み、数十年前にホテル営業を始めた。女性経営者は父親から事業を任されていたという。女性経営者は火災発生後、自宅を出てから戻っていないとみられる。近所の人は「おしゃれで、いつも服装がきちんとしている」と話した。【深尾昭寛、藤顕一郎】

 ◇ホテルプリンスが指摘された法律上の不備

 【消防法】

(1)消防用設備等の点検結果を消防に報告せず

(2)屋内消火栓の非常用電源がなく、火災時などに使えない可能性

(3)火災の避難訓練をしていない

 【建築基準法】

(1)階段や吹き抜けが防火扉などで密封できず、上階に煙が立ち込めやすい

(2)屋内階段の幅が規定(1.2メートル)より狭い

(3)廊下に独立した電源で作動する非常灯がない

(4)窓内側のベニヤ板が窓をふさぎ、排煙機能が不十分

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