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【福井発】

おおい町議会 再稼働容認 大飯原発3、4号機

2012年5月15日

関西電力大飯原発3、4号機の再稼働に同意する町議会の報告を聞くおおい町の時岡忍町長(右)=14日午後、おおい町役場で

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町長「月内に判断」

きょう経産副大臣と会談

 おおい町の関西電力大飯原発3、4号機の再稼働問題で、町議会は十四日、全員協議会を開き、賛成多数で再稼働を容認することを決めた。同日、文書で議会から報告を受けた時岡忍町長は、今月中に町としての判断を下す考えを示した。十五日には経済産業省の牧野聖修副大臣が来県する。 (帯田祥尚)

 全員協議会には、病欠の一人を除いた十三人が出席。「安全性の追求に終わりはないが、すでに国の方で3、4号機の安全性は確認されている」との賛成意見や、地元経済や雇用、関西圏へのエネルギー安定供給のためにやむなしとする声が相次いだ。

 反対派は「福島事故の原因究明も済んでいない」などと指摘したが、新谷欣也議長を除く採決の結果、十一対一で再稼働を認めることを決めた。

 協議会終了後、新谷議長は町長の前で「大飯原発3、4号機再稼働の同意判断に関する見解」との文書を読み上げた。この中で「安全を第一とする原子力政策について、市場原理主義を基軸とする企業活動に担わせてきたことが過酷事故が発生した一因であり、今後改善されるべき点である」と指摘した。

 報告を受け、時岡町長は今後、県原子力安全専門委員会の結論も考慮した上で、町としての判断を西川一誠知事に伝える。

 ただ、町長は「関西圏の理解が依然として進まない。国がどう対処するのかが残っている」と問題点を指摘。「こうしたクリアしなければならないことがあるので即、容認ということにはならない」との考えを示した。判断の時期についても「今月いっぱいまでには」と述べた。

 

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