政治【日中首脳会談】「核心的利益」めぐり食い違い+(2/3ページ)(2012.5.15 00:54

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【日中首脳会談】
「核心的利益」めぐり食い違い

2012.5.15 00:54 (2/3ページ)
日中韓ビジネスサミットでスピーチに向かう野田首相。右は、中国の温家宝首相=13日、北京の人民大会堂(代表撮影・共同)

日中韓ビジネスサミットでスピーチに向かう野田首相。右は、中国の温家宝首相=13日、北京の人民大会堂(代表撮影・共同)

 「核心的利益」とは、どんな代償を払っても守らなければならない決心を示すときに使われる中国の外交用語。武力行使も躊躇(ちゅうちょ)しないという意味がこめられている。チベットや台湾、新疆の独立問題を言及するときに使われてきた。

 ただ、中国には尖閣諸島を「核心的利益」と断定できない事情がある。日本が実効支配している尖閣諸島でこの言葉を使いながら、何も行動を起こさなければ「核心的な利益」の持つ迫力が弱まり、台湾やチベット問題の重要性を軽減してしまう恐れがあるからだ。

 日本側は「温首相から尖閣諸島をめぐる問題と、核心的利益という言葉とを結び付ける発言はなかった」(藤村修官房長官)と説明したが、会談内容を拡大解釈する中国側の姿勢について問題視はしていない。

 外務省幹部は会談前、「中国が尖閣諸島を核心的利益としているか高い関心を寄せている」と述べたが、野田首相は温首相が言及した「核心的利益」が何を指しているのか問わなかった。

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