大阪府市エネルギー戦略会議:「関電、脅しているだけだ」 副社長らに委員激怒
毎日新聞 2012年05月05日 大阪朝刊
4日にあった大阪府・市のエネルギー戦略会議には関西電力の岩根茂樹副社長らが出席し、夏の電力需給などについて激論を交わした。全原発が停止するという異常事態を前に、会議の委員らは「(関電は)脅しているだけだ」などとヒートアップ。一方で、停電を回避しようと「節電宝くじ」「関西脱出ツアー」などの節電案も出た。
「大飯原発が再稼働しても電力は足りないが、安全を確認した原発は再稼働させてもらう。(大飯原発の)次が立ち上がれば需給は解決する」。関電側は電力需給の厳しい見通しを示し、原発再稼働への理解を求めた。
元経済産業省官僚の古賀茂明委員は「脅しているだけだ」と反発。原発が再稼働しない場合でも安定供給できる見通しを示すよう要求した。しかし、関電側は「不確実なことは言えない。節電や電力融通をどれぐらい織り込むか国にも相談しないと」と回答を留保。これに対し、環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也委員が激怒。「時間切れで原発再稼働を狙っているのか。それではブラック企業だ」などと詰め寄った。