食品表示の裏側:一元化問題を考える/上 添加物と使用目的、併記を

2012年05月14日

「保存料・合成着色料・甘味料不使用」と「pH調整剤、グリシン」が併記されたコンビニ弁当の表示(一部画像を処理しています)
「保存料・合成着色料・甘味料不使用」と「pH調整剤、グリシン」が併記されたコンビニ弁当の表示(一部画像を処理しています)

 他社のノンアルコールビールに「無添加」の表示はない。どこが違うのか。サッポロビールは「人工甘味料も合成香料も使っていないが、酸化防止剤としてビタミンCを添加している」、アサヒビールは「人工甘味料は使っていないがビタミンCと香料は使っている」という。

 原材料に大差はないのに表示は違う。業界内にも「消費者受けを狙った表示は誤解を与えやすい」という冷ややかな声がある。

 野菜・果汁ジュースでも「無添加野菜」などと表示されるケースがある。こちらの無添加は香料、砂糖、食塩の三つを使っていないという意味だという。

 同じ飲料なのに、無添加の内容は商品ごとに違う。「無添加」表示を規定するルールがないためだ。

 阿南久・全国消費者団体連絡会事務局長は「消費者が知りたいのはどんな原材料がどう使われているかだ。無添加表示を企業が勝手に使っている。もはや不要ではないか」と話し、消費者庁にルール作りを検討するよう求めている。【小島正美】

 ◇三つの法律に「表示」が分散、検討会で新たな法案づくり−−消費者庁

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