大阪市機能マヒ寸前 橋下 全職員「入れ墨」検査
【政治・経済】
64人に1人が「TATOOあり」
「調査のきっかけは、市民から昨年『入れ墨をしたゴミ収集職員がいる。問題ではないか』という意見が寄せられたこと。環境局では10年5月に『タトゥーまたはこれに類するものをしてはならない』という内規を施行したばかり。この内規が守られているのかという懸念から調べたのですが、まさか、こんなに多いとは……」(大阪市関係者)
いま大阪市では橋下市長のトップダウンで、環境局の調査とは別に教職員など約8000人を除く全職員約3万人(環境局も含む)に対する入れ墨調査が進行中だ。単純に環境局の割合を当てはめれば、468人もの入れ墨職員が存在してもおかしくない。
しかし、この入れ墨騒動、橋下にとってタイミングが良すぎるという声が上がっている。
「市長主導の入れ墨調査の引き金は今年2月、児童福祉施設の職員が子供に入れ墨を見せていたことが明るみに出たことです。偶然なのかどうか、この時期は橋下市長がピンチに陥っていた頃。昨年の市長選で大阪市労組が不当介入していたと非難していましたが、根拠となったメールが捏造であることが明らかになった。世論の批判が橋下氏に向きかねないタイミングで突然、職員の入れ墨問題に土俵を移したのです」(大阪市政関係者)
橋下は、「入れ墨している職員は200人を超えるのではないか」とほえまくったものだが、200人という数字は今回の事態をハナから確信していたのか。単なる当てずっぽうなのか。
いずれにしろ、大阪市は人目に触れる部署から入れ墨職員を外すなどの措置を検討中。これだけの人数を異動させるとなると、人事配置は難航必至で機能マヒ寸前だ。橋下は大阪市の“パンドラの箱”を開けてしまったのか。