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【プロ野球】

三浦 すみません×3 あと3人でノーヒッター逃す

2012年5月13日 紙面から

◇DeNA2−1阪神

 DeNAは三浦が2安打1失点で完投し、リーグトップに並ぶ4勝目。8回までは無安打の快投で、9回も最少失点に切り抜けた。打線は6回2死一、二塁から吉村の2点二塁打で援護した。阪神は3連勝で止まり、岩田は5敗目。

 右翼線へ伸びる打球に、スタジアムがどよめいた。横浜のエース三浦は、8回まで1本のヒットも許していない。ノーヒットノーラン達成の期待に、スタンドはもちろん、ベンチでも「やっちゃえ!」コールが湧き起こったが、9回先頭の代打・桧山にフェンス直撃右越え打を浴び、球団史上42年ぶりの快挙はならなかった。さらに併殺崩れで1点を失い、完封も逃したが、リーグトップタイの4勝目。3完投は12球団でただ一人だ。

 お立ち台で3度も「すみません」と謝ったのは、ファンを大事にする三浦らしい。だが、記録を逃した残念さより「勝てたのが一番。2点差から1点取られたから、ホント、勝てて良かった」と、勝ちきったことに胸をなで下ろした。

 1回は2四球でいきなりピンチをつくったが、無失点で切り抜けて波に乗った。2回以降は3人ずつで打ち取り、4回にはチームメートに「きょうは狙っていく」と宣言したほど好調を実感していた。

 格好良いところを見せたい。そんな発奮材料もあった。この日は中畑監督が、故郷・福島から少年野球チーム・南相馬ジュニアベースボールクラブをスタンドに招待していた。津波や原発事故で9人以下になってしまったチーム同士が集まって作った混成チーム。その話を聞いた三浦は、全員にサイン入りグラブをプレゼント。先発前だというのに、握手や記念撮影に応じ「何とかいい思い出をつくってあげたかった」と快投を見せた。

 監督初勝利となった4月1日、先発・三浦を中畑監督は「神様」と絶賛。そして、節目の10勝目ももたらしてくれた三浦に「神様の上ってないよなぁ…。仏様じゃおかしいか。大(だい)神様だね!」と、最大限の敬意を表していた。 (竹村和佳子)

 

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