加藤嘉一さんが、中国で広がってきている排他的で偏狭なナショナリズムは中国を孤立化させると懸念し、反日にせよ、反韓にせよ、
そういったナショナリズムに走る人たちを『愛国奴』として、その誤りを説いています。
その『愛国奴』を中国で出版する予定だったのが、検閲どころか、企画の段階で出版社が自粛してしまい没になってしまったそうです。
加藤嘉一さんの「売国奴」と「愛国奴」の違いを日経ビジネスのコラムから引用してみます。
「売国奴」は、お国を売っていることを認識した上で、売国行為をしている。
歴史を振り返っても、売国奴が社会の主流を占めることはない。売国奴は多数派にはならない。永遠に少数派である。
しかし「愛国奴」はそうではない。「愛国無罪」を掲げ、国を愛していると勝手に思い込む。ポイントは、
1)愛国奴である本人たちは、自分こそが愛国者だと思い込んでいること、
2)祖国が窮地に陥っているにもかかわらず、他国の国民と友好関係を保ったり、他国製の商品を買ったりしている人たちのことを「売国奴」と言って罵倒している
点にある。こうした彼らの矛盾した論理を、拙著『愛国奴』で取り上げて議論している。
日本でもネットの一部には、日本人として恥ずかしくなるような言葉や内容を書き込む人がいますが、幸いなことに日本では、煽る人たちがいても、
決してそういったナショナリズムがメジャーになることはなく、またそういった行動もほとんど起こってきていません。日本は先進国として成熟しているからでしょう。
ただ、日本はいったん見失った自立の精神を取り戻すことは、グローバルな経済のなかで生きていくためにはますます必要になってくると思いますが、
まずは日本の古い歴史に触れてみることをオススメします。
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