ホテル火災・7人死亡 “窓の内側に板”5月13日 18時8分
13日朝、広島県福山市で、一部4階建てのホテルが全焼した火事で、重体だった男性1人が死亡し、亡くなったのは7人となりました。
警察や消防によりますと、ホテルにある窓のうち内側が木の板で塞がれている所もあったということで、消防などは板の設置の仕方などに問題がなかったか、詳しく調べています。
13日午前7時ごろ、広島県福山市中心部の住宅街、西桜町にある「ホテルプリンス」から火が出て、一部4階建ての鉄筋の建物と木造2階建ての建物がつなぎ合わされた構造のホテルが全焼しました。
警察によりますと、この火事で意識不明の重体になっていた男性の宿泊客1人が死亡し、亡くなったのは男性3人女性4人の合わせて7人になりました。
また、従業員1人を含む女性3人が重軽傷だということです。
警察によりますと、死亡した7人は、ほとんどが大量の煙を吸ったことによる一酸化炭素中毒が原因で死亡したとみられるということです。
また、消防などによりますと、ホテルにある窓のうち内側が木の板で塞がれているところもあったということです。
このため警察や消防などは、窓が塞がれていたことで煙が建物内に充満し、逃げ遅れた可能性もあるとみて、窓の板の設置の仕方などに問題がなかったか詳しく調べています。
“ガラス割ろうとしたが内側に板”
消火活動にあたった福山市消防団西分団の村上善道さんは、「逃げ遅れた人を助けようと、道路に面した2階や3階の窓ガラスを割って入ろうとしたが、窓の内側に木の板が張ってあり、板を打ち破らなければ部屋に入れず、救助作業はかなり手間取った。建物内の廊下や階段は狭くて、大人2人がかろうじてすれ違える程度しかなかった」と話していました。
9年前の検査では不備を指摘
福山地区消防組合消防局によりますと、消防が火災が起きたホテルに対して消防法に基づく立ち入り検査を最後に行ったのは、9年前の平成15年だということです。
その際、年に1度の消防設備の点検に関する報告が行われていなかったほか、年に2回以上の実施が義務づけられている「消火訓練」と「避難訓練」も行われておらず、建物内に設置された屋内消火栓にも不備が見つかったため、いずれも早急に是正するよう消防が文書で指導したということです。
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